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マスタークラスって何?|2024年に開催予定のピアノマスタークラスをご紹介◎

Written by
2024.07.03
syotata
【執筆・監修】syotata

ピアノ歴20年以上のWEBライターです。コンクールや受験、さらにピアノ指導経験を活かした記事作成を行っています。

マスタークラスとは、ピアノやヴァイオリンなど音楽のプロフェッショナルを目指す人を対象に開催される公開レッスンのことです。

音楽大学や音楽高校、ピアノ教室に在籍する生徒を対象にしたマスタークラスも年間を通して開催され、コンクールや音楽祭の一環として行われるケースもあります。

一流ピアニストのレッスンが受けられるマスタークラスですが、応募条件が厳しかったりレベルが高いなど、誰でも受講できるわけではないのです。

そこで今回の記事では、ピアノのマスタークラスについて徹底解説いたします。
合わせて、国内外で2024年に開催予定のマスタークラスもご紹介しますので、参考にしていただけると嬉しいです。

この記事で分かること

  1. マスタークラスとは?
  2. マスタークラスを受けるメリット・デメリット
  3. 【日本・海外編】2024年に開催されるマスタークラス
  4. マスタークラスは聴講もできる!

マスタークラスとは?

マスタークラスとは?

マスタークラスは、音楽家を目指す学生に著名なピアニストや教授から直接指導が受けられる場を提供するのを目的として開催されます。

開催期間は夏期に集中する傾向があり、学生さんが夏休みを利用して参加するケースも多いです。

誰でも受講できるわけではない!

ピアノマスタークラスの受講生になるには、オーディション選抜や普段師事している先生からの推薦状など、厳しい条件をクリアしなければなりません。
また、国内で開催されるマスタークラスでも海外からの参加希望者が多く、すでにピアニストとして活躍し高い演奏技術を持った人も受講しています。

このように、マスタークラスは誰でも受けられる訳ではなく、ピアノ上級者から選ばれた人や演奏家としてスキルアップを目指す人などに限られてしまうのです。

公開レッスンとの違いは?何が学べる?

ピアノのマスタークラスと公開レッスンの主な違いは、受講条件やピアノのレベルです。

公開レッスンは地域や学校といった小規模で行われるケースも多く、受講生のレベルもさまざまです。
そのため、公開レッスンは受講のハードルが低めで参加しやすい内容と言えます。

一方、マスタークラスのレッスンは、ピアノの基本テクニックはクリアしている前提で行われるため、受講までに演奏の完成度を上げなければなりません。

つまり、ピアノのマスタークラスは、国際コンクールに通ずるような表現力や演奏技術を学ぶ場と言えるでしょう。

日本、海外でも開催されている!

マスタークラスは、日本国内はもちろん海外の名門音楽大学や音楽祭でも開催されています。

マスタークラスの数は国内外合わせても多くはないですが、毎年夏期や春期に開催される伝統的なマスタークラスもあります。

一方で、音楽学校やピアノ教室主催で不定期に開催されたり、レッスンを一般公開するなど、マスタークラスのスタイルはさまざまです。

ちなみに、日本から海外のマスタークラスに参加する場合は、宿泊先や航空券など渡航の準備が必要です。
さらに、言語が不安であれば通訳を依頼しなければなりません。

これらの手続きをサポートしてくれる旅行会社もありますので、海外のマスタークラスに参加する際は、委託するのもおすすめです。

マスタークラスを受けるメリット・デメリット

マスタークラスを受けるメリット・デメリット

ピアノのマスタークラスを受講するとなると、メリットだけではなくデメリットも生じます。

マスタークラスメリット

  • 一流のピアニストから直接レッスンが受けられる
  • コンクールや音楽祭出演につながる
  • 音楽留学の近道になる

マスタークラスを受ける最大のメリットは、国際コンクールや音楽留学につながることです。
例えば、マスタークラスの講師からコンクールに推薦してもらえたり、留学先を決定するきっかけになるなど。

目標が高ければ高いほど、マスタークラスの参加は有意義な経験になると思いますよ。

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マスタークラスのデメリット

  • 受講生に選ばれるまでが大変
  • レッスンが厳しいケースも多い
  • マスタークラスは参加費用がかかる

マスタークラスによっては、受講生をオーディションで選抜したり、先生からの推薦状が必要なパターンもあります。
さらに、マスタークラスの受講生は、プロのピアニストを目指す上級者が多いです。
そのため、レッスン内容も高度になり短期間で習得できない課題も多々あります。

また、マスタークラスは開催地が郊外で宿泊を伴うため、受講料以外にも費用の負担が大きいです。
参加を検討するうえで、費用も重要なポイントと言えますね。

【日本編】2024〜2025年に開催されるマスタークラス

【日本編】2024〜2025年に開催されるマスタークラス

ここからは、日本で2024年〜2025年に開催予定のピアノマスタークラスをご紹介します。

音楽祭の一環として行われるマスタークラスや音楽大学主催などをピックアップしました。
(申し込みが終了している場合がございます。あらかじめご了承ください)

日本芸術協会主催 ピアノ・マスタークラス(長野県)

日程 2024年8月24日(土)〜8月27日(火)
開催場所 【会場】
軽井沢芸術倶楽部

【アクセス】
中軽井沢駅から徒歩10分
申し込み方法 【参加資格】
クラシック音楽の学習者
音楽歴・年齢・プロ・アマチュア不問

【料金】
15,000円(宿泊費・食費含む)

【申し込み締切日】
2024年7月31日(土)
曲目 クラシックのピアノ曲で曲数は自由
期間中は、1回50分のレッスンを2〜3回受講
講師 純子マッサーリア
イタリア・トリノ在住のピアニスト、第22回日本ピアノコンクール金賞
高桑まや
愛知県立芸術大学卒・大学院修了、第24回日本ピアノコンクール金賞
特徴や魅力 ・素晴らしい環境の音楽研修施設で行われるピアノのマスタークラス
・レッスンを通してピアノのスキルアップを目指す一方で、参加者の交流も深まる貴重な機会。
最終日には参加者による記念演奏会を開催

石見銀山国際音楽アカデミー マスタークラス(島根県)

日程 2024年8月16日(金)〜24日(土)
開催場所 【会場】
オペラハウス大森座 他

【アクセス】
JR山陽本線「大田市駅」からタクシーで20分
申し込み方法 【参加資格】
音楽大学生
若手演奏家
アンサンブル奏者

【料金】
全日程:200,000円
半日程:100,000円

【申し込み締切日】
定員に達し次第終了
曲目 自由曲で受講可能
レッスンは個人またはグループで行われ、時間帯は講師と相談
講師 ミロスラフ・セケラ
プラハ芸術大学プロフェッサー、プラハの森音楽祭公式ピアニスト
特徴や魅力 ・世界遺産の石見銀山がある町で開催される音楽の祭典
・ピアノ以外に、クラリネットやホルンなどのマスタークラスも開講
・期間中、講師や受講生によるコンサートも開催予定

ショパン国際マスタークラス(神奈川県)

日程 【前期】
2024年8月23日(金)〜25日(日)

【後期】
2024年8月26日(月)〜28日(水)
開催場所 【会場】
昭和音楽大学 南校舎

【アクセス】
新百合ヶ丘駅から徒歩2分
申し込み方法 【参加資格】
小学生以上でショパンの音楽を探究したい方

【料金】
前期:108,000円
後期:98,000円

【申し込み締切日】
2024年7月22日(月)
曲目 ショパンのピアノ曲を1曲含む。
他の作曲家も可
1回45分のレッスンを3回受講(主講師2回+副講師1回)
講師 ヴォイチェフ・シフィタワ(ショパン音楽大学/シマノフスキ音楽院教授)
ピオトル・バナシク(シマノフスキ音楽院准教授)
江口文子(昭和音楽大学副学長)
菊池麗子(東京音楽大学/昭和音楽大学客員教授)
特徴や魅力 ・個人レッスンや公開講座、受講生コンサートなど、充実した短期集中プログラムが特徴
・ショパンの音楽を中心に、ピアノ演奏のスキルアップを目指した質の高いレッスンが受けられる

NAGANO国際音楽祭in白馬 マスタークラス(長野県)

日程 2024年7月27日(土)〜8月2日(金)
開催場所 【会場】
白馬ウイング21ホール

【アクセス】
JR「白馬駅」から徒歩10分
申し込み方法 【参加資格】
NAGANO国際音楽祭受講経験者
プロを目指す学生または音楽愛好家

【料金】
ピアノクラス:100,000円
弦楽器クラス:180,000円

【申し込み締切日】
定員に達し次第終了
曲目 自由曲で受講可能
1回50分のソロレッスンを4回受講。
室内楽やピアノデュオでの参加も可
講師 【ピアノ】
蓼沼恵美子(東京藝術大学卒・昭和音楽大学客員教授)

【ヴァイオリン】
澤和樹(東京藝術大学/英国王立音楽院名誉教授)
中澤きみ子(尚美学園大学/上野学園大学教授)
堀正文(NHK交響楽団名誉コンサートマスター)
ヤン・ソンシク(ソウル中央音楽院学部長)
野口千代光(東京藝術大学教授)
特徴や魅力 ・ピアノソロやアンサンブルなど、多彩なプログラムが選択可能。
期間中、講師の推薦でフェスティバルコンサートやスチューデントコンサートに出演できる

ダグ・アシャツ ピアノマスタークラス(兵庫県)

日程 2024年10月12日(土)
開催場所 【会場】
新響楽器オーパスホール

【アクセス】
阪急西宮北口駅から徒歩1分
申し込み方法 【参加資格】
高校生以上
音楽高校・音楽大学学生または受験生
ピアニストを目指す方

【料金】
27,500円(通訳料込)

【申し込み締切日】
2024年8月31日(土)
曲目 演奏時間15分以内の自由曲
レッスンは、1人60分
講師 ダグ・アシャツ(ジュネーヴ国立音楽院卒/元ローザンヌ国立音楽大学教授)
特徴や魅力 ・スウェーデン出身の巨匠ダグ・アシャツを講師に迎え、ピアニストを目指す学生に直接指導する公開レッスン
受講生以外の聴講も可能(聴講料3,000円)

【聴講生募集】イリーナ・チュコフスカヤ公開マスタークラス

日程 2024年11月16日(土) 11:00〜13:10
開催場所 【会場】
横浜みなとみらいホール レセプションルーム

【アクセス】
みなとみらい駅から徒歩2分
申し込み方法 【参加資格】
聴講希望者

【料金】
事前予約制 1,000円

【申し込み期間】
2024年8月7日(木)〜定員に達し次第終了
受講生と曲目 前川愛実
ショパン:3つのマズルカоp.59
馬場彩乃
シマノフスキ:変奏曲変ロ長調оp.3
講師 イリーナ・チュコフスカヤ(愛知県立芸術大学客員教授)
特徴や魅力 ・桐朋学園大学に在籍する2名の学生が出演する公開型のマスタークラス
・短時間だが、スタイルが違うピアノ曲のレッスンを聴講

ドイツ国際ピアノアカデミーinTokyo

日程 2025年4月16日(水)〜4月18日(金)
開催場所 【会場】
東京御茶ノ水 アンドビジョン・インターナショナル・ミュージック・スクール

【アクセス】
御茶ノ水駅から徒歩6分
申し込み方法 【参加資格】
10歳以上
音高・音大生または同等レベルの方

【料金】
113,300円

【申し込み締切】
第1次:2025年2月10日
第2次:2025年3月10日
第3次:定員に達し次第終了
曲目 自由曲。
曲数も指定なし
講師 中井恒仁(桐朋学園大学主任教授)
ローランド・クリューガー(ハノーファー音楽大学主任教授)
特徴や魅力 ・ピアノソロ・ピアノ伴奏・室内楽が学べる短期集中型のマスタークラス
・ドイツ留学や国内の音楽大学進学を目指す学生やピアノのレベルアップを目指す方に最適
・レッスンの聴講(1日2,000円)は、来場またはオンラインで実施予定

【海外編】2024年に開催されるマスタークラス

【海外編】2024年に開催されるマスタークラス

ここからは、海外で2024年に開催予定のマスタークラスをご紹介します。
各国の名門音楽大学で開催されるピアノのマスタークラスを5つピックアップしました。

ウィーン国立音楽大学マスタークラス(オーストリア)

日程 【第4ブロック】
2024年9月2日(月)〜9月6日(金)

【第5ブロック】
2024年9月9日(月)〜9月18日(水)
開催場所 ウィーン国立音楽大学
申し込み方法 【参加対象楽器】
ピアノ
声楽
ヴァイオリン
チェロ
フルート
クラリネット
ヴィオラ(第1ブロックのみ)

【料金例】※日本円に換算
申込み金 32,760円
受講料 100,464円
通訳料 28,560円

【申し込み締切日】※航空券を自己手配する場合
第4ブロック:7月17日(水)
第5ブロック:7月24日(水)
曲目 自由曲を3曲程度
1回60分のレッスンを4回受講
講師 ウィーン国立音楽大学やアメリカ各地の音楽大学の教授陣
【例】
エレーヌ・バーガー
アレキサンダー・ロスラー
レイモンド・ヤン
特徴や魅力 ・マスタークラス参加者は、すべてのレッスンを無料で聴講可能
・言葉が不安な受講生には、日本人通訳を手配してレッスンに同行してもらえる
・ウィーン国立音楽大学への留学希望者には受験ガイダンスも実施

パリ国際音楽アカデミー(フランス)

日程 【8月コース】
2024年8月22日(木)〜8月29日(木)
開催場所 ヴァンセンヌ音楽院(パリ)
申し込み方法 【参加対象楽器】
ピアノ(ピアノデュオも可)
声楽
ヴァイオリン
ハープ

【料金】
日本語通訳あり:600,740円
通訳なし:492,480円

【申し込み締切日】
8月コース:7月16日(火)
曲目 受講曲は自由。
(3曲程度)
1回45〜50分のレッスンを3〜4回受講
講師 ヨーロッパ各地の音楽院教授陣
【例】
ルイーズ・アキリ
セリメーヌ・ドーデ
パスカル・ゴダール
特徴や魅力 ・ピアノソロだけではなく、室内楽・伴奏法・初見・即興など幅広く学べる
・修了時には成績優秀者による演奏会も

マスタークラスは聴講もできる!

マスタークラスは聴講もできる!

国内外で開催されるマスタークラスでは、受講生はもちろん誰でも聴講できる公開レッスンも行われます。
マスタークラスの受講生は無料で自由に聴講できるケースが多く、練習の合間に参加可能です。

一方、受講生以外の方が聴講可能な公開レッスンは、有料で事前に申し込むパターンが多いです。

マスタークラスは講師から直接レッスンを受けなくても、聴講を通してピアノテクニックや表現について学べます。

まとめ

まとめ

今回は、ピアノのマスタークラスについて詳しく解説してきました。

ピアノを学ぶ人にとって、憧れの存在である一流ピアニストのレッスンが受けられるマスタークラスは貴重な機会です。

マスタークラスの受講には条件が厳しいケースもありますが、聴講可能なレッスンもあります。
ピアノのステップアップを目指す方に最適なマスタークラスの受講や聴講を、ぜひ検討してみてください。

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