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【音大出身が解説】音大学費ランキング|高い理由は?払えない場合の対策法も◎

Written by
2024.06.17
うらやまはるく
【執筆・監修】うらやまはるく

7歳からピアノ。13歳から打楽器。他にもテナーサックスや沖縄三線、合唱に挑戦し幅広く取り組む。現在は飲食店での接客調理、WEBライターや打楽器指導を行っている。 尚美ミュージックカレッジ専門学校打楽器専攻卒業。大阪芸術大学通信教育部音楽学科卒業。中学校・高等学校教諭一種免許(音楽)取得。

「音大の学費はどのくらいかかるの?」
「音大の学費をまかなう奨学金などの制度はあるのかな…」

音大受験を考えている人のなかには、音大の学費がどのくらいなのか気になっている人が多いのではないでしょうか。

この記事では音大卒業の経験を持つ筆者が、音大の学費がどのくらいなのか知りたい人に向けて、音大の学費について解説しています。

  • 音大ってどんなところ?何が学べる?
  • 【音大の学費】4年間の平均は?
  • 音大の学費ランキング
  • 学費以外にかかる費用
  • 音大の学費が高い理由
  • 音大の学費が払えない場合はどうする?
  • 海外の音大との比較◎

音大の学費がわかると、どのように賄うかについての具体的な計画が立てられるようになります。

音大ってどんなところ?何が学べる?

音大ってどんなところ?何が学べる?

音大は音楽の専門教育を提供する教育機関です。
ここでは音大で何が学べるのかを5つ解説します。

  • 実技
  • 音楽理論
  • 音楽史
  • アンサンブル
  • 音楽教育

音大で何が学べるのかがわかると、受験するかどうかの判断材料になるでしょう。

実技

実技は音大教育の中心であり、主に楽器演奏や声楽の個別レッスンがあります。
学生は専門の教授から直接指導を受け、自身の演奏技術と表現力を磨きます。
個別レッスンでは、細かい技術指導や音楽的なアドバイスが行われ、学生の個々のニーズに合わせてカスタマイズされた教育が提供されるのが特徴的です。
週に数回行われるレッスンを通じて、学生は自身の進捗を確認しながら目標を設定し、技術的な課題に取り組みます。

音楽理論

音楽理論は楽譜の読み方や和声学、作曲法などを学ぶ授業です。
音楽の構造や規則を理解し、実技に役立てる知識を習得します。
例えば、和声学では和音の構築や進行を学び、作曲法では創作活動の基礎となる技術を身につけ、演奏や作曲における理解と表現力を向上させます。
理論的な知識は実技と密接に関連し、総合的な音楽力を養うために重要な要素です。

音楽史

音楽史は、クラシックから現代音楽までの音楽の歴史を学ぶ授業です。
学生は各時代の主要な作曲家や作品、音楽のスタイルと文化的背景を学びます。
バロックや古典派、ロマン派など各時代の音楽の特徴を学ぶと、演奏や作曲における幅広い視野を持てます。
音楽史の知識は作品への理解を深め、演奏に活かせる要素といえるでしょう。

アンサンブル

アンサンブルはオーケストラや合唱、室内楽などのグループ演奏を経験する授業です。
学生は他の演奏者と協力し、音楽を一体となって作り上げる技術とコミュニケーション能力を養います。
アンサンブルは個々の演奏技術を向上させるだけでなく、チームでの演奏におけるダイナミクスや表現力も高めます。
将来プロのオーケストラや合唱団での活動に必要なスキルを実践的に学べるでしょう。

音楽教育

音楽教育は、将来音楽教師や指導者を目指すための教育方法を学ぶ分野です。
学生は教育理論や実践的な指導技術を習得し、効果的なレッスンの計画や生徒とのコミュニケーション方法を学びます。
また、音楽教育の歴史や心理学的な側面も学び、生徒の理解を深めるための知識を得ます。
音楽教育は選択授業になっている場合もありますが、音楽教師や指導者としてのキャリアを目指す学生にとって不可欠であり、実践的な教育力を養う重要な場といえるでしょう。

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【音大の学費】4年間の平均は?

【音大の学費】4年間の平均は?

音大の学費は国立か私立、学部によって異なりますが、一般的に4年間で約340〜770万円が平均です。
学費には授業料だけでなく、施設使用料や実技レッスン料なども含まれます。
ここでは、国立音大と私立音大の学費比較と一般大学と音大の学費比較を表でまとめています。

【国立音大と私立音大の学費比較】

  国立 私立
4年間 約348万円 約768万円

私立音大は国立音大に比べて2倍以上学費が高いといえるでしょう。

引用元:音大の学費をランキング形式で紹介!国立音大の学費はいくら? (hoken-room.jp)

【一般大学と音大の学費比較】

  一般大学(私立文系) 一般大学(私立理系) 音大(私立)
4年間の学費 約398万円 約542万円 約768万円

音大は一般大学に比べると、高額であることがわかります。

引用元:大学の学費は平均いくら?入学料、授業料の総額を分野別に解説 【FP監修】資金を確保する方法【高校生なう】|【スタディサプリ進路】高校生に関するニュースを配信 (shingakunet.com)

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音大の学費ランキング

音大の学費ランキング

音大への受験を考える際、学費の比較は重要です。
大学によって学費は異なり、家計に与える影響も異なります。
ここでは日本国内の主要な音大10校をランキング形式で、表にまとめています。

音大の学費ランキングを見ると、4年間でどのくらいの学費がかかるのかがわかり、学校選びの判断材料になるでしょう。

  大学名 学費(4年間)
1位 桐朋学園大学 8,726,400円
2位 国立音大 8,518,000円
3位 武蔵野音大 8,430,000円
4位 東京音大 8,348,000円
5位 昭和音大 8,335,500円
6位 大阪音大 8,320,000円
7位 東邦音大 8,294,660円
8位 洗足学園音大 8,160,000円
9位 大阪芸術大学 7,640,000円
10位 東京藝術大学 3,154,900円

学費以外にかかる費用

学費以外にかかる費用

音大に進学すると、学費以外にも多くの費用がかかります。
学費以外の費用も事前に把握し、総合的な資金計画を立てるのが重要です。
ここでは学費以外にかかる費用を5つ解説します。

  • 楽器のメンテナンス費用
  • 教材費
  • 交通費
  • 生活費
  • コンサート費用

学費以外にかかる費用を理解しておくと、進学してから想定外の出費での悩みが減るでしょう。

楽器購入・メンテナンス費用

音大生にとって、楽器は学びの中心となる重要なツールです。
専攻する楽器によっては非常に高額なものもあり、新品で購入すると数十万から数百万円かかることもあります。
また、楽器のメンテナンスや修理費用も必要です。
特に修理は急な出費になる可能性が高いです。
修理する箇所にもよりますが数万円から十数万円かかる場合もあるでしょう。

教材費

音大は楽譜や専門書の教材費がかかります。
楽譜や専門書によっては高額になる場合があり、年間で数万円の出費が予想されます。
また、ソフトウェアや音楽理論に関する書籍も必要になるでしょう。

交通費

大学までの通学にかかる交通費も無視できません。
自宅から遠方の大学に通う場合、電車やバスの定期券代が毎月数千円から数万円かかります。
また、コンサートや外部レッスンのための移動費用も含めると、年間の交通費はかなりの額になるでしょう。

生活費

実家を離れて大学生活を送る際には、生活費もかかります。
具体的には家賃や光熱費、食費などの生活費がかかります。
家賃は地域によって異なりますが、月額で5万円から10万円程度が一般的です。
加えて、光熱費や食費、通信費なども含めると、毎月の生活費はさらに高額になるでしょう。

コンサート費用

音大生は自ら演奏するだけでなく、他の演奏家のコンサートやリサイタルを聴きに行くのも学びの一環です。
コンサートのチケット代や関連する費用も積み重なると大きな出費になります。
例えば月に1回7,000円のコンサートチケットを購入すると1年で84,000円かかります。
学びにつながるので勉強代として、費用を用意しておくとよいでしょう。

音大の学費が高い理由

音大の学費が高い理由

音大の学費が高い理由は多岐に渡ります。
ここでは音大の学費が高い理由を5つ解説します。

  • 専門的な教育環境
  • 充実した設備
  • 演奏機会の多さ
  • 教授陣の質

音大の学費が高い理由がわかると、費用に見合った教育環境やサポートが提供されていると理解できるでしょう。

専門的な教育環境のため

音大は個別レッスンや少人数制の授業が中心となっていて、一人ひとりの学生に対して細やかな指導をし、技術的な向上をサポートします。
しかし、個別レッスンや少人数制の授業には多くの教員が必要なため、教育コストが高いです。
また、専門的な教育環境を整えるためには、質の高い教員を揃える必要があり、採用や継続にも費用がかかります。

充実した設備があるため

音大は学生がスキルを磨くため、練習室や録音スタジオ、演奏ホールなどの設備が充実しています。
しかし、施設の維持管理には多額の費用がかかるのが難点です。
例えば、練習室の防音設備や録音スタジオの最新機材、演奏ホールの音響設備などが必要であり、設備投資と維持費が学費に反映されます。

演奏機会が多いため

音大は学生に多くの演奏機会を用意しているのが特徴です。
コンサートやリサイタルの開催には、会場のレンタル費用や運営費用がかかります。
また、演奏会の運営にはスタッフや技術者の費用も含まれる場合もあります。
演奏機会は学生が実践的な経験を積むために非常に重要ですが、開催には多くの費用が伴うため、学費が高くなるでしょう。

著名な音楽家や専門家を招くため

音大は著名な音楽家や専門家を教授として招く機会が多いです。
学生は高いレベルの教育を受けられますが、著名な音楽家や専門家を招くと、高額な報酬が発生します。
また、世界的に活躍する音楽家を招聘するためには、渡航費や滞在費なども必要になります。
質の高い教育を提供する分、学費は高くなるでしょう。

音大の学費が払えない場合はどうする?

音大の学費が払えない場合はどうする?

音大の学費は一般大学と異なり高額で、支払いに苦労する家庭も少なくありません。
しかし、音大によって支払いに苦労する家庭を救うため、さまざまな支援制度が用意されています。
ここでは音大の学費が払えない場合に利用できる、具体的な方法を紹介します。

  • 特待生制度
  • 奨学金制度
  • 学費の分納
  • 教育ローン

音大の学費が払えない場合に利用できる方法を知ると、学費が原因で音楽の道を諦めずに済むでしょう。

特待生制度

特待生制度は、優秀な学生に対して学費の一部または全額を免除する制度です。
多くの音大では、入学試験や在学中の成績に基づいて特待生を選抜します。
筆者も利用した経験がありますが、音楽の才能や実績を評価し経済的な支援を行い、学業に集中できる環境が提供されます。
特待生制度を利用するには、事前に大学の募集要項や選考基準を確認し、必要な準備を行うのが重要です。

奨学金制度

奨学金制度は、経済的に困難な学生に対して学費や生活費を支援する制度です。
音大では、大学独自の奨学金や外部団体の奨学金を利用できます。
申請には、成績証明書や経済状況を証明する書類が必要です。
奨学金は返済不要のものと、卒業後に返済が必要なものがあります。
自分の状況に合った奨学金を見つけ、申請期限を守って手続きを行うのが大切です。

学費の分納

学費の分納制度は一度に全額を支払うのが難しい場合に、学費を複数回に分けて支払うことを可能にする制度です。
音大では年間学費を数回に分割して納付するプランを提供している場合が多く、一度に大きな出費を避けられるため、経済的な負担を軽減できます。
分納を希望する場合は、大学の事務局に相談し、詳細な支払いスケジュールを確認することが必要です。

教育ローン

教育ローンは、学費や生活費を借り入れ、分割して返済する制度です。
金融機関や政府の教育ローンを利用できます。
教育ローンは、比較的低金利で、返済期間も長期に設定されているため、経済的な負担を軽減できます。
ローンを申し込む際には、金利や返済条件をよく確認し、自分に合ったプランを選ぶことが重要です。
また、借入金額は将来の収入を見据えて無理のない範囲に設定することが求められます。

海外の音大との比較◎

海外の音大との比較◎

音大は国や学校によって大きく学費が異なります。
日本とアメリカ、オーストリアの1年間の学費比較は以下のとおりです。

  日本 アメリカ オーストリア
1年間の学費 85~192万円 300~600万円 11~70万円

アメリカは日本よりも学費が高い傾向にありますが、クラシック音楽で有名なオーストリアは日本よりも学費が安いです。

生活費も含めると異なる場合があるため、総合的に費用を計算しておくと良いでしょう。

まとめ

まとめ

この記事では音大の学費がどのくらいなのか知りたい人に向けて、音大の学費について解説してきました。

音大の学費の平均は「国立か私立」「学部」によって異なりますが、一般的に4年間で約340万円から770万円が平均です。
日本の主要な音大の学費ランキングは以下のとおりになります。

  大学名 学費(4年間)
1位 桐朋学園大学 8,726,400円
2位 国立音大 8,518,000円
3位 武蔵野音大 8,430,000円
4位 東京音大 8,348,000円
5位 昭和音大 8,335,500円
6位 大阪音大 8,320,000円
7位 東邦音大 8,294,660円
8位 洗足学園音大 8,160,000円
9位 大阪芸術大学 7,640,000円
10位 東京藝術大学 3,154,900円

私立の学費は高額なので、事前に資金計画を立てるのが重要です。
家計が厳しい人は以下の方法を利用しましょう。

  • 特待生制度
  • 奨学金制度
  • 学費の分納
  • 教育ローン

筆者も特待生制度を利用して一部学費免除になった経験があります。
音大によって制度が異なるため事前にリサーチし、活用して音大に進学しましょう!

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