ピアノ歴20年以上のWEBライターです。コンクールや受験、さらにピアノ指導経験を活かした記事作成を行っています。
目次
- 【難易度付き】合唱曲の伴奏一覧表
- 合唱曲伴奏の難易度順ランキング
- 【中学生編】第1位 海の不思議
- 【中学生編】第2位 fight(ファイト)
- 【中学生編】第3位 友〜旅立ちの時〜
- 【中学生編】第4位 信じる
- 【中学生編】第5位 YELL
- 【中学生編】第6位 証(あかし)
- 【中学生編】第7位 手紙〜拝啓十五の君へ〜
- 【中学生編】第8位 旅立ちの日に
- 【中学生編】第9位 BELIEVE
- 【中学生編】第10位 ふるさと
- 【高校生編】第1位 言葉にすれば
- 【高校生編】第2位 虹(森山直太朗)
- 【高校生編】第3位 ぼくが僕を見ている
- 【高校生編】第4位 栄光の架橋
- 【高校生編】第5位 Gifts
- 【高校生編】第6位 COSMOS
- 【高校生編】第7位 結‐ゆい‐
- 【高校生編】第8位 未来へ(Kiroro)
- 【高校生編】第9位 想い出がいっぱい
- 【高校生編】第10位 モルダウ
- 合唱曲伴奏の練習ポイント
- 練習の計画は?
- 効果的な練習方法
- 伴奏者が意識すべきこと
- 伴奏者賞を狙おう!
- まとめ
ピアノを習っていると、学校で合唱曲の伴奏を任されることが多いですよね。
筆者もクラスや部活動で合唱コンクールの伴奏を担当した経験があります。
合唱曲の伴奏のレベルは、ピアノ初級者でも弾ける曲から難易度が高い曲まで幅広いです。
特に、中高校生向けの合唱曲となると、ピアノ伴奏が高度な曲も増えてきます。
伴奏者に選ばれることは嬉しいと同時に、合唱の良し悪しを左右するというプレッシャーも感じると思います。
そのため、練習方法も工夫が必要です。
そこで今回の記事では、合唱曲の伴奏(中高校生編)を難易度順に並べて解説いたします。
合わせて伴奏の練習ポイントもご紹介しますので、参考にしていただけると嬉しいです。
この記事で分かること
- 【難易度付き】合唱曲の伴奏一覧表
- 合唱曲の伴奏の難易度順ランキング
- 合唱曲伴奏の練習ポイント
- 伴奏者賞に選ばれるためのポイント
【難易度付き】合唱曲の伴奏一覧表
まずは、中高校生の定番合唱曲を、ピアノ伴奏の難易度別に挙げてみます。
クラス合唱の定番やNHK全国学校音楽コンクールの課題曲、卒業式の定番など、歌い継がれる人気の合唱曲をピックアップしました。
初級 | ・BELIEVE ・旅立ちの日に ・ふるさと ・翼をください ・モルダウ |
---|---|
中級 | ・手紙〜拝啓十五の君へ〜 ・YELL ・友〜旅立ちの時〜 ・COSMOS ・心の瞳 ・証 ・河口 ・栄光の架橋 ・Gifts ・結‐ゆい‐ ・信じる ・未来へ ・想い出がいっぱい ・大切なもの ・3月9日(レミオロメン) |
上級 | ・大地讃頌 ・時の旅人 ・海はなかった ・虹(森山直太朗) ・流浪の民 ・fight ・海の不思議 ・言葉にすれば ・ぼくが僕を見ている ・そのひとが歌うとき |
合唱曲の伴奏を難易度に分けてみると、コンクールや合唱組曲の作品などはピアノも上級レベルの傾向があります。
そのため、伴奏者はピアノ経験豊富な人が担当することが多いです。
一方で、クラス合唱や卒業式の定番曲は、伴奏も初級から中級レベルで弾きやすいので、ピアノを習っている生徒さんが適任と言えますね。
合唱曲伴奏の難易度順ランキング
ここからは、ピアノ伴奏の難易度が高い中高校生向けの合唱曲を、ランキング形式でご紹介していきます。
なお、ランキングは筆者の主観によるものです。
以下は、難易度の目安となるピアノ曲を例に挙げています。
レベルの目安
- 初級:ソナチネアルバム・ブルグミュラー25の練習曲・ツェルニー100番など
- 中級:ツェルニー30番・ソナタアルバム・ブルグミュラー18の練習曲など
- 上級:ツェルニー40番または50番・ソナタアルバムなど
【中学生編】第1位 海の不思議
【難易度】上級
NHK全国学校音楽コンクールの課題曲として作られた『海の不思議』は、伴奏も難易度が高い合唱曲です。
クラス合唱の曲としても人気が高く、伴奏にはピアノ上級者が適しています。
16分音符の細かいパッセージや付点リズムを正確に弾けるように、丁寧な譜読みを心がけてください。
難しい部分には印をつけて、片手ずつ弾く練習やメトロノームを使った練習が効果的ですよ。
【中学生編】第2位 fight(ファイト)
【難易度】中級〜上級
シンガーソングライターのYUIさんが、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲として手掛けた合唱曲です。
リズムが複雑な部分が多いので、正確に弾けるように片手ずつ練習してみましょう。
両手で弾けるようになったら、テンポを安定させるためにメトロノームを使った練習が効果的です。
広い音域の和音は、指の柔軟性を鍛えて自然なポジションで弾くと安定します。
【中学生編】第3位 友〜旅立ちの時〜
【難易度】中級
NHK全国学校音楽コンクールの課題曲として作られ、今や卒業式で歌われることも多い合唱曲です。
冒頭は穏やかなテンポで弾きやすいですが、中間部からリズムが複雑になったり重音が続く難所が増えてきます。
苦手な部分を重点的に練習して、弾きやすい箇所だけテンポが速くならないようにしましょう。
ペダルを使いすぎるとアクセントやリズムが曖昧に聞こえてしまうので、自分の耳でしっかりと聞きながら練習してくださいね。
【中学生編】第4位 信じる
【難易度】中級
2004年度の全国学校音楽コンクール課題曲で、今や校内合唱コンクールでも歌われる人気が高い合唱曲です。
ゆったりした美しいメロディで始まり、雰囲気がガラリと変わる中間部ではピアノ伴奏も激しくなります。
和音は、音が抜けないように1音ずつしっかりと捉えて弾くと良いです。
アルペジオ奏法は、最初にペダルなしで練習してみましょう。
その後、ペダルを踏み変えるタイミングを確認しながら、正確なペダリングを習得してください。
【中学生編】第5位 YELL
【難易度】中級
人気アーティストいきものがかりの水野良樹さんが、NHK全国学校音楽コンクールのために作った合唱曲です。
卒業式で歌われることも多く、親しみやすい合唱曲と言えます。
伴奏は和音奏法をベースに、揺れ動く16分音符のパッセージが組み込まれています。
細かい音は、弾きやすい指使いを決めてから丁寧に練習しましょう。
左手パートは比較的やさしいですが、リズムが崩れないようにメトロノームを使って練習すると効果的ですよ。
【中学生編】第6位 証(あかし)
【難易度】中級
2011年度のNHK全国学校音楽コンクール課題曲で、卒業シーズンにもぴったりな合唱曲です。
伴奏はリズミカルで安定したテンポ感が求められるので、正確な譜読みを心がけましょう。
曲の後半に現れる16分音符のパッセージは、音が固くならず柔らかい音色で弾くと綺麗です。
さらに、全体的に左手パートの動きが大きいため、片手ずつ丁寧に練習することをおすすめします。
【中学生編】第7位 手紙〜拝啓十五の君へ〜
【難易度】中級
シンガーソングライターのアンジェラ・アキさんが、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲として手掛けた合唱曲です。
今では、卒業式やクラス合唱の定番になっています。
伴奏は、16分音符が続く箇所と和音を刻む箇所の2パターンがあり、良いリズム感で弾くことが大切です。
メトロノームを使った練習やペダルなしで弾くなど、パートごとに工夫して練習してみてください。
【中学生編】第8位 旅立ちの日に
【難易度】初級〜中級
卒業式の定番ソングとして知られる『旅立ちの日に』は、小学生から中高生まで幅広い年代に親しまれている合唱曲です。
伴奏は比較的やさしいので、ピアノ初級者でも弾きこなせると思います。
和音を刻む右手と左手のリズムが正確に合うように、メトロノームを使って練習しましょう。
和音は音の読み間違いに注意して、手首を安定させて軽めのタッチで弾くと良いです。
【中学生編】第9位 BELIEVE
【難易度】初級〜中級
『BELIEVE』はクラス合唱の定番であり、幅広い世代の方に親しまれる合唱曲です。
伴奏もアレンジが豊富で、ピアノ初級レベルでも弾きやすい楽譜もあります。
前半の8分音符の伴奏形は、レガートで弾くと合唱とのバランスも良いです。
和音奏法では、指先で軽くつかむようなタッチで重くならないように弾いてみましょう。
シンプルな伴奏ですが、テンポ感が不安定にならないようにメトロノームを使った練習もおすすめします。
【中学生編】第10位 ふるさと
【難易度】初級
NHK全国学校音楽コンクール小学校の部の課題曲だった『ふるさと』は、学校や地域の行事などでも親しまれている合唱曲です。
伴奏の難易度も高くないので、楽譜が正確に読めるレベルであれば弾きやすいと思います。
中間部の右手和音は、左手の符点リズムにつられて不安定になりがちなので、しっかりと4拍子を刻んで弾くと良いです。
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それでは高校生編も紹介していきます。
【高校生編】第1位 言葉にすれば
【難易度】上級
NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部の課題曲として作られた合唱曲です。
ピアノと合唱の掛け合いやリズミカルな部分など、伴奏が曲の雰囲気を左右する場面も多いので、合唱パートをイメージしながら練習してください。
重音奏法や16分音符のパッセージは、弾きにくい箇所の反復練習や指使いを工夫して弾いてみましょう。
【高校生編】第2位 虹(森山直太朗)
【難易度】中級〜上級
シンガーソングライターの森山直太朗さんが、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲として手掛けた合唱曲です。
伴奏パートは音域が広く、左手の低音を効果的に響かせるテクニックや16分音符のパッセージをバランスよく弾くことが求められます。
技巧的な部分の練習を中心に、メトロノームを使ったリズム練習も取り入れると安定感が増します。
【高校生編】第3位 ぼくが僕を見ている
【難易度】中級〜上級
2019年のNHK全国学校音楽コンクール高等学校の部の課題曲です。
転調が多く、伴奏も複雑なリズムや16分音符の連続など、テクニック的に難しくなっています。
さらに、臨時記号も頻繁に出てくるので、楽譜を正確に読んで音間違いに注意してください。
リズムが難しい箇所は、片手ずつ丁寧に練習してみましょう。
合唱と合わせることをイメージして、自分で歌ってみるのもおすすめです。
【高校生編】第4位 栄光の架橋
【難易度】中級
シンガーソングライターゆずさんの名曲「栄光の架橋」は、中高生の卒業式やクラス合唱の定番となっています。
伴奏はシンプルですが、テンポを安定させたり和音を美しく響かせるなどの工夫が必要です。
片手ずつ練習する時に、空いている手で指揮を振りながら弾くとテンポ感がつかめて良いと思います。
【高校生編】第5位 Gifts
【難易度】中級
NHK全国学校音楽コンクールの課題曲であり、歌手のsuperflyさんが制作に関わっていた合唱曲です。
曲調はミディアムバラードで、伴奏パートも全体的に穏やかな雰囲気になっています。
伴奏の和音スタッカートが軽やかになりすぎず、曲調に合わせたニュアンスで弾くとバランスよく聞こえますよ。
【高校生編】第6位 COSMOS
【難易度】中級
音楽ユニットのアクアマリンが発表した楽曲で、2000年に混声3部合唱曲としてアレンジされました。
今ではクラス合唱の定番になり、中高生から親しまれています。
伴奏は基本的なパターンが多いので、メトロノームを使ってテンポを安定させる練習が効果的です。
【高校生編】第7位 結‐ゆい‐
【難易度】中級
シンガーソングライターmiwaさんが、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲として手掛けた合唱曲です。
仲間とともに素敵な時間を共有する素晴らしさを歌った曲で、今でも中高生に親しまれています。
伴奏パートは音が少なめなので、合唱とバランスよく調和するようにペダルを効果的に使って弾きましょう。
【高校生編】第8位 未来へ(Kiroro)
【難易度】初級〜中級
今やクラス合唱の定番となり、卒業シーズンにもぴったりなKiroroさんの「未来へ」。
伴奏も弾きやすく、中高生を中心に幅広い世代の方が親しめる合唱曲と言えます。
シンプルな伴奏形ですが、音量のバランスやリズム、テンポを安定させる練習が必要です。
通し練習の際に、弾き語りをしてみると良い練習になりますよ。
【高校生編】第9位 想い出がいっぱい
【難易度】初級〜中級
1980年代の歌謡曲で、今ではクラス合唱や学校行事で歌われる機会が多い定番曲です。
伴奏のアレンジは楽譜によって異なりますが、ピアノ初級者でも弾けるレベルと言えます。
リズムが複雑な部分は、パターンを覚えてしまえば弾きやすくなるので、丁寧に練習してみてくださいね。
【高校生編】第10位 モルダウ
【難易度】初級
原曲はスメタナ作曲の『モルダウ』で、合唱用にアレンジされた曲が今では合唱コンクールの定番となっています。
伴奏の難易度は高くないので、各セクションごとに練習をしてテンポ感を安定させてください。
8分の6拍子に不慣れな場合は、メトロノームを使って拍子の取り方を覚えると良いです。
合唱曲伴奏の練習ポイント
合唱曲のピアノ伴奏には、テンポ感やリズム感を安定させることが不可欠です。
そのため、日ごろ触れているピアノ曲とは練習ポイントが異なります。
ここからは、合唱曲伴奏の練習について解説いたします。
練習の計画は?
合唱曲の伴奏をする際は、本番に向けて練習の計画を立てると良いです。
また、合唱と合わせる時期を決めておくと、練習のペースもつかみやすくなります。
学校で合唱曲の伴奏をする学生さんは、練習が学業の負担にならないよう、時間配分に注意しましょう。
特に、定期試験などが重なる時期は、1日のピアノ練習時間を決めて規則正しく取り組むことが大切です。
一方、通常のピアノレッスンと並行しながら合唱曲の伴奏を練習する時は、曲数を減らしてバランスよく練習してくださいね。
効果的な練習方法
ピアノ伴奏パートの練習は通常の楽曲と同じく、まずは楽譜通りに弾けるように練習しましょう。
難しい箇所は、ピンポイントで重点的に練習して早めに習得すると安心です。
そして、合唱曲の伴奏は基本的に指揮者に合わせて弾くことになります。
さらに、合唱が加わるとピアノの音以外にも気を配らなければなりませんね。
そこで効果的なのが、メトロノームを使った練習です。
メトロノームはピアノ練習に欠かせないアイテムですが、特に拍子を正確に刻まなければならない伴奏には最も大切な練習と言えます。
ピアノ伴奏が安定したら、弾き語りを試してみましょう。
伴奏と合唱が合う感覚をイメージすることで、より伴奏の弾き方が理解できると思いますよ。
ちなみに、筆者が学生時代に合唱曲の伴奏を練習した際、伴奏パートを録音して自分で歌ってみました。
自分の伴奏を客観的に聞くことでテンポが不安定になる部分を把握できるので、おすすめですよ。
伴奏者が意識すべきこと
伴奏者は合唱のサポート役と思われがちですが、ピアノ伴奏パートにも華やかな箇所がある合唱曲も多いです。
伴奏に徹する時もあれば、ピアニストの見せ場となる部分もあるので、バランスよく対応できるスキルを身につけると伴奏者としてワンランクアップしますよ。
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伴奏者賞を狙おう!
合唱コンクールでは、ピアノ伴奏者に与えられる伴奏者賞が設けられるケースも多いです。
学校の中の合唱コンクールや都道府県規模のコンクールなどレベルは多種多様ですが、伴奏者としては狙いたいですよね。
そこで、伴奏者賞に選ばれるためのポイントを挙げてみます。
- 楽譜通りの演奏をする
- 速弾きや華やかなパッセージなどを正確に弾いている
- 合唱を消すような音量で弾かない
- 指揮者を見る余裕がある
- 合唱と伴奏の一体感が楽しめる
まずは、楽譜に忠実な弾き方を心がけましょう。
伴奏だからと自己流にせず、強弱や楽語の指示を正確に弾いている方が好まれます。
その上で、技巧的で難しい部分もしっかり弾けるとより評価が高いです。
さらに、合唱とのバランスをコントロールして一体感が楽しめたり、指揮者を見ながら余裕を持って弾けると優れた伴奏者と言えるでしょう。
まとめ
今回は、合唱曲の伴奏について難易度や練習ポイントをご紹介してきました。
クラスで合唱をする時や合唱コンクールで伴奏を務める時など、ピアノ伴奏パートはシチュエーションによって難易度も異なります。
合唱とピアノ伴奏の一体感によって素晴らしい演奏ができると、伴奏者としても誇らしいです。
ぜひ、ピアノ経験を活かして合唱曲の伴奏にも挑戦してみてください。
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