私は、小学校2年生から5年生までピアノ教室に通ったのがピアノとの出会いです。その後、高校2年生のときに保育士を目指し、再び子どもの頃に通っていた教室で短大卒業まで習いました。保育士になってからは毎日ピアノを弾きながら子ども達と歌ったりポピュラーピアノを習ったり、自作の曲でピアノの弾き語りをして活動していた時期もあります。現在は音楽教育であるリトミック講師の資格を持ち、ライターのほかにリトミック講師としても仕事をする毎日です。
目次
こんにちは。
元保育士Webライターのナイスです。
いつの時代も、音楽界を華やかに彩る女性ピアニストが存在します。
古くはテレビコマーシャルにも登場していた中村紘子さんや半生がドラマ化されたフジコ・ヘミングさんなど、クラシック音楽に興味がない人でも名前や顔を知っている有名な女性ピアニストがいました。
現在は、辻井伸行さんや清塚信也さんなど知名度がある男性ピアニストは思い浮かんでも、日本人の女性ピアニストについてはよく知らないという人が多いのではないでしょうか。
今回は、日本のクラシック界で活躍中の人気女性ピアニストを紹介します。
女性ピアニスト人気ランキング10選
日本の女性ピアニストを10人紹介します。
現代は、一口に女性ピアニストと言っても演奏動画を投稿するユーチューバーやタレントして芸能活動を行いながらピアニストとしても活動するなど、さまざまな形で活躍できる時代です。
数多くの女性ピアニストの中から、幅広いジャンルや年齢の方を厳選しました。
上原彩子
プロフィール
1980年7月30日に香川県高松市で生まれました。
ヤマハ音楽教室の3歳児コースに通い始めたことが、音楽との出会いでした。
1990年からはヤマハマスタークラスに在籍し、ヴェラ・ゴルノスタエヴァ、江口文子、浦壁信二に師事して腕を磨きました。
主な受賞歴
- 2000年 第5回浜松国際ピアノアカデミーにてグランプリ
- 2003年 シドニー国際ピアノコンクール第2位、ピープルズ・チョイス賞、オーストラリア人作品賞、室内楽賞、ショパン賞
- 2002年 第12回チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門第1位(女性としても日本人としても初の快挙)
国内外での演奏経験が豊富で、2004年12月にデュトワ指揮のNHK交響楽団と共演した際には、2004年度ベスト・ソリストに選出。
2022年には令和4年度文化庁長官表彰を受賞し、現在は東京藝術大学音楽部の早期教育リサーチセンター准教授を務めています。
内田光子
プロフィール
1948年12月20日に静岡県熱海市で生まれました。
お茶の水女子大学附属小学校在学中、桐明学園の「子供のための音楽教室」にて音楽を学んだ後、わずか12歳でウィーン音楽院に入学しました。
主な受賞歴
- 1969年 ウィーン・ベートーヴェン国際ピアノコンクールで第1位
- 1970年 ショパン国際コンクール第2位(日本人歴代最高)
- 1986年 サントリー音楽賞
- 2005年 日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選出
- 2011年、2017年グラミー賞(日本人初の2回受賞)
ベートーヴェンやモーツァルト、シューマン、シューベルトなどの有名な作曲家の作品を独自の解釈で弾きこなします。
アルバン・ベルク、アルノルト・シェーンベルク、アントン・ヴェールベルン、ジェルジ・クルターグらのピアノ音楽の信奉者としても知られています。
また、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やロンドン交響楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団など数々の著名なオーケストラとの共演歴も豊富で、華々しい経歴を持つ日本の女性ピアニスト第1人者です。
小林愛実
プロフィール
1995年9月23日に山口県宇部市で生まれました。
3歳からピアノを始め、初めてオーケストラと共演したのが7歳、国際デビューは9歳という早熟なピアニストです。
幼少期から数々のNHKや日本の民放テレビ局などテレビ番組に出演するなどメディアの注目を集め、フランスのドキュメンタリー番組の出演歴もあります。
20歳だった2015年には、『情熱大陸』(TBS系)にも出演し、話題を呼びました。
主な受賞歴
- 2010年 ショパン生誕200年記念の際、ポーランド政府よりショパン・パスポートを授与
- 2015年 第17回ショパン国際ピアノコンクールファイナリスト
- 2021年 第18回ショパン国際ピアノコンクール第4位
- 2022年 第31回出光音楽賞
カーネギーホールには9歳だった2005年に初めて立ち、以降4度の出演歴があります。
2017年に行われたモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団の日本ツアーにソリストとして出演し、ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』を演奏しました。
海外での演奏歴はパリやポーランド、モスクワ、ブラジルなどの各国でモスクワ・ヴィルトゥオーゾ室内管弦楽団(スピヴァコフ指揮)、18世紀オーケストラ(ブリュッヘン指揮)などとの共演歴があるほか、日本国内の多数のオーケストラとも共演するなど活躍中。
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小山実稚恵
プロフィール
1959年5月3日に宮城県仙台市で生まれました。
6歳からピアノを始め、東京芸術大学音楽学部付属音楽高等学校から東京芸術大学、東京芸術大学大学院を経て、長い間日本のクラシック界の第一線を走り続けているベテランピアニストです。
華々しい受賞歴を誇り、CD作品も数多くリリースしています。
主な受賞歴
- 1982年 チャイコフスキー国際音楽コンクール ピアノ部門第3位(第1位空位)
- 1985年 ショパン国際ピアノコンクール第4位
- 1986年 第12回ショパン協会賞
- 1994年 飛騨古川音楽奨励賞
- 2005年 文化庁芸術祭音楽部門大賞
- 2005年 第7回ホテルオークラ音楽賞
- 2013年 第43回東燃ゼネラル音楽賞
- 2015年 第35回NHK交響楽団 有馬賞
- 2015年 文化庁芸術祭音楽部門優秀賞
- 2017年 芸術選奨音楽部門文部科学大臣賞
- 2017年 紫綬褒章
国内、国外問わず主要なオーケストラとの共演歴も多彩で、数々の演奏会にソリストとして指名されて出演しています。
また、近年はショパンやチャイコフスキー、ミュンヘンなどの国際音楽コンクールで審査員としても活躍中です。
東日本大震災をきっかけに、被災地の学校や公共施設での演奏活動にも力を入れているほか、『点と魂とースイートスポットを探して』(KADOKAWA)、『ベートーヴェンとピアノ』(平野昭氏との共著 全2巻・音楽之友社)などの著書を出版しています。
長富彩
プロフィール
1986年11月19日に埼玉県さいたま市で生まれました。
オペラ歌手の父親とピアニストの母親の元に生まれ、クラシック以外にもマンボやタンゴなどさまざまなジャンルの音楽が流れる家庭に育ちました。
しかし幼い頃から英才教育を受けていたわけではなく、ピアニストである母親は子どもに厳しくしてしまいそうだからという理由で娘にピアノを教えるのはやめようと思っていたところ、本人の希望で教え始めたそうです。
ピアノを始めてからはほかのピアニストと異なり、小学生時代からコンクールに出場せずに自分でプログラムを考えてリサイタルを開催して腕を磨いてきました。
2002年、東京音楽大学付属高等学校ピアノ演奏コースに特待生として入学。
2005年に同校を卒業後はハンガリーのブタペストに留学した後、2008年にはアメリカに渡るなど海外を拠点に活動し、2009年にはニューヨークのスタインウェイホールでのリサイタルを成功させています。
日本国内でも神奈川フィルハーモニー管弦楽団や大阪交響楽団など数々のオーケストラと共演し、活躍の場を広げています。
また、自身のYou Tubeチャンネルに、多数の演奏動画を投稿するなどメディアやSNSをうまく活用しながら活動していることも特徴です。
仲道郁代
プロフィール
1963年2月13日に仙台市で生まれました。
出身は仙台市ですが、静岡県浜松市で育ち、ピアノを始めたのは4歳でした。
中学生のときに父親の仕事の都合によりアメリカ合衆国で暮らした時期があり、ホロヴィッツの演奏を聴いて大きな影響を受けました。
繊細で細やかさが光る演奏は、アメリカ時代の影響が大きいようです。
デビュー以来長い間不動の人気を誇り、日本国内で開催したリサイタルの回数は2,500回以上。
2018年からは、2027年までの10年間の予定で『The Road to 2027 リサイタル・シリーズ』を全国各地で開催中です。
執筆活動にも力を入れており、『ステージの光の中から~仲道郁代の音楽学校』(音楽之友社)、『ピアニストはおもしろい』(春秋社)『ピアノの名器と名曲』『ショパン 鍵盤のミステリー』『ベートーヴェン 鍵盤の宇宙』(ナツメ社)など多数の著書があります。
主な受賞歴
- 1982年 第51回日本音楽コンクール ピアノ部門優勝、増沢賞
- 1987年 メンデルスゾーン・コンクール第1位(メンデルスゾーン賞)
- 1988年 村松賞
- 1993年 第23回モービル音楽賞奨励賞
- 2021年 文化庁長官表彰、文化庁芸術大賞
サラステ指揮フィンランド放送交響楽団やマゼール指揮ピッツバーグ交響楽団をはじめとした数々のオーケストラとの共演のほか、ストルツマン、ハーゲン弦楽四重奏団、ブランディス弦楽四重奏団、ベルリン・フィル八重奏団ら室内楽団との日本ツアーも数多く開催しています。
また、一般社団法人音楽がヒラク未来代表理事、一般財団法人地域創造理事、桐朋学園大学教授、大阪音楽大学 特任教授を務めるなど多方面で活躍中。
中村茉悠子
プロフィール
1993年1月26日に東京都新宿区で生まれました。
6歳からピアノを始め、ヤマハ音楽教室の生徒の中でも特に優秀な生徒が通うクラスターコースのピアノ演奏研究コースに所属し、ピアノの腕を磨きました。
その後、昭和音楽大学器楽学科ピアノ演奏コースに進学し、卒業後はベルリン芸術大学に在籍し、ミー・ジョー・リー氏に師事して現在も学んでいます。
主な受賞歴
- 2009年 第14回日本モーツァルト音楽コンクール ピアノ部門第2位
- 2009年 ピティナ・ピアノコンペティション第4回 福田靖子賞選考会優秀賞
- 2010年 第11回ショパン国際ピアノコンクールin Asia アジア大会 コンチェルトC部門金賞
- 2010年 第8回 東京音楽コンクール ピアノ部門第3位
- 2012年 ハノイ国際ピアノコンクール第2位
- 2014年 第15回 ショパン国際ピアノコンクールin Asia アジア大会 一般部門 金賞、ソリスト賞
- 2015年 第17回 ショパン国際ピアノコンクール
数々の受賞歴を誇る実力に加え、華やかな女性ピアニストの中でも“美しすぎるピアニスト”と呼ばれるほどの美貌の持ち主でもあります。
花房晴美
プロフィール
1952年9月8日に東京都で生まれました。
桐明女子高等学校を卒業後にパリ国立音楽院に留学し、両方を首席で卒業している華々しい経歴の持ち主です。
国際コンクールの入賞歴も豊富で、妹の花房真美もピアニスト、夫の小原全は指揮者と、家族も同じ音楽の世界で活躍しています。
妹の真美とは連弾をするなど共演する機会があり、2人のデュオアルバム『ア・グレイフル・フレーム』を1993年にリリースしました。
主な受賞歴
- モンツァ国際コンクール第2位
- ヴィオッティ国際コンクール第3位(第1位空位)
- エリザベート国際コンクール入賞、新作課題曲(協奏曲)作曲家賞
- 第5回シフラ国際コンクール第2位(第1位空位)、聴衆が選ぶ最も気に入ったピアニスト賞
- ボルドー音楽祭金メダル
NHK交響楽団など日本国内の主要オーケストラとの共演歴が豊富で、最近はカンヌ音楽祭に参加するなど精力的な活動を続けています。
ニューヨークカーネギー・ホール(2011年1月)、ニューヨークのマイケル・シンメル芸術センター(2013年3月)など、海外での公演も開催。
また、1996年からエリザベト音楽大学、大学院の特任教授としても活躍中。
松下奈緒
プロフィール
1985年2月8日に奈良県生駒市で生まれました。
女優として数々のドラマや映画に出演しながら、ピアニストとしても確かな実力で活躍している松下奈緒さん。
母の影響で3歳からヤマハ音楽教室に通い、ピアノを始めました。
高校生のときにモデルとしてデビューした後、2003年に東京音楽大学音楽学部音楽学科ピアノ専攻に入学し、仕事と両立しながら1年間の留学も経て見事卒業を果たします。
ピアニストとしては、2005年のNHK大河ドラマ『義経』放送後の『義経紀行』でピアノ演奏を披露。
翌2006年には、初のアルバム『dolce』をリリースし、ピアニストだけではなく作曲の才能も開花させました。
その後もコンスタントに作品を発表しています。
2012年にはアルバム『foe me』収録曲の『Save the Dream』で、第19回日本プロ音楽録音賞の部門A『2ch パッケージメディア』クラシック、ジャズ等最優秀賞を受賞しました。
森保まどか
プロフィール
1997年7月26日に長崎市で生まれました。
人気アイドルグループHKT48の元メンバーで、2021年にグループを卒業後はピアニストのほか女優、ラジオパーソナリティーなど幅広く活躍しています。
グループ在籍中の2020年1月に、初のピアノソロアルバム『私の中の私』をリリース。
オリコン週間アルバムランキングで、7位を記録するヒット作となりました。
テレビ番組『芸能界特技王決定戦 TEPPEN』の恒例企画ピアノ対決にて4回の出場歴があり、2015年の第11回大会では優勝するほどの実力の持ち主です。
【番外編】海外で人気の女性ピアニストもご紹介!
数多い日本の女性ピアニストの中から厳選した10人を紹介しましたが、番外編として海外の人気女性ピアニストも5人紹介します。
アナスタシア・プフマン
プロフィール
1988年ロシアに生まれました。
ショパンを中心に、ベートーヴェン、リスト、ドビュッシー、ハイドンなど多彩なレパートリーを弾きこなし、自身のYou Tubeチャンネルで多くの演奏動画を配信しています。
一般的にピアニストは各自お気に入りのピアノメーカーがあるものですが、彼女は動画によって様々なメーカーのピアノを弾いているのも特徴です。
アリス=紗良・オット
プロフィール
1988年にドイツのミュンヘンに生まれました。
ドイツ人の父親と日本人の母親の元に生まれ、本国ドイツのコンクールでの優勝経験が多くあります。
世界各国で演奏を行い、日本でもコンサートを開催しました。
裸足で演奏するのが特徴で、妹のモナ=飛鳥・オットもピアニストとして活躍中。
2019年、難病の多発性硬化症を患ったことを公表しましたが、その後も演奏活動を継続しています。
オルガ・イェグノヴァ
プロフィール
1984年ラトヴィアで生まれました。
ラトヴィアでピアノを学んだ後、イギリスに渡り腕を磨き、You Tubeをきっかけに有名になりました。
情熱的でありながら繊細さも感じさせる演奏が、高い評価を得ています。
カティア・プニアティシヴィリ
プロフィール
1987年ジョージアで生まれました。
3歳からピアノを始め、ウィーン国立音楽大学に入学後、2008年カーネギーホールでデビューを飾りました。
モデルとしても活動し、『ピアノ界のビヨンセ』との異名も持っています。
ユジャ・ワン
プロフィール
1987年中国で生まれました。
多くの女性ピアニストが着用するエレガントなドレスではなく、ミニスカートやタイトな衣装を着て演奏する個性派ピアニストです。
過激な衣装が話題になりがちですが、テクニックは確かで、高い評価を得ています。
まとめ
華やかな女性ピアニストを紹介しました。
それぞれのYou Tube動画も紹介しましたが、ほかにもたくさんの動画を見ることができます。
CDも数多くリリースされていますので、ぜひ動画や音源でそれぞれのピアニスト達の素晴らしい演奏をお楽しみください。
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