7歳からピアノ。13歳から打楽器。他にもテナーサックスや沖縄三線、合唱に挑戦し幅広く取り組む。現在は飲食店での接客調理、WEBライターや打楽器指導を行っている。 尚美ミュージックカレッジ専門学校打楽器専攻卒業。大阪芸術大学通信教育部音楽学科卒業。中学校・高等学校教諭一種免許(音楽)取得。
目次
「アップライトピアノを購入したいけど、後悔しないか不安…」
「アップライトピアノの選び方を教えて!」
アップライトピアノの購入を検討している人のなかには、アップライトピアノの選び方を知りたい人が多いのではないでしょうか。
この記事では音楽大学卒業の経験をもつ筆者が、アップライトピアノの適切な選び方を解説しています。
- アップライトピアノ購入の基礎知識
- アップライトピアノ後悔しない選び方
- アップライトピアノ新品 vs 中古 後悔しない選び方
- アップライトピアノと他のピアノの比較
- アップライトピアノ購入時の注意点
アップライトピアノの選び方を理解すると、自分に合ったピアノを選び、後悔しない買い物ができるようになります。
アップライトピアノ購入の基礎知識
アップライトピアノを購入する際、基礎知識を身につけるのは重要です。
基礎知識を身につけていないと、アップライトピアノが自分に適しているかわかりません。
購入後に「やっぱり違うピアノがよかった」と後悔しないために、以下3つを解説します。
- アップライトピアノとは?
- アップライトピアノの特徴
- なぜアップライトピアノが選ばれるのか?
アップライトピアノ購入の基礎知識を身につけると、ピアノ購入の検討材料になるでしょう。
アップライトピアノとは?
アップライトピアノとはアコースティックピアノの一種で、別名「生ピアノ」とも呼ばれています。
アップライトピアノはグランドピアノの魅力を残しつつ、狭いスペースでも設置できるように奥行が短く改良されたピアノです。
アップライトピアノの特徴
アップライトピアノは大きさや構造、鍵盤のタッチに特徴があります。
アップライトピアノの特徴は、表のとおりです。
大きさ (部屋の畳数単位) |
約1~2畳 |
重さ | 210~275kg |
鍵盤数 | 88鍵 |
構造 | ・弦を垂直に張っている ・鍵盤を弾くと内部のハンマーが弦を叩き、音を鳴らす |
音量 | ・指のタッチや弾き方で音量を調整できる ・最大音量の調節不可能 |
音色 | ・音色に個体差がある ・弦が共鳴し、倍音が鳴るので豊かな響きがする ・演奏者の弾き方によりさまざまな音が奏でられる |
鍵盤のタッチの違い | ・電子ピアノに比べて鍵盤のタッチは重い ・部品調整でタッチの重みを調整できる |
調律の有無 | 調律が必要 |
耐久性 | 定期的な調律と摩耗部分を取り替えれば、長期間の使用が可能 |
価格 | 約50~120万円 |
なぜアップライトピアノが選ばれるのか?
アップライトピアノには、多くの選ばれる理由があります。
アップライトピアノが選ばれる理由は以下の4つです。
- 鍵盤が重く、弾く練習がしっかりできる
- サイズがコンパクトで、設置しやすい
- 演奏者自身の繊細な表現を音として出せる
- メンテナンスをすれば長く使える
アップライトピアノはサイズがコンパクトなので、練習用や家庭用に多く使用されています。
また電子ピアノとは違って鍵盤が重いため、指を鍛える練習ができます。
アップライトピアノの後悔しない選び方
アップライトピアノは高価な買い物のため、選び方を理解するのは必須条件です。
選び方を知らないと、どれがいいのかわからず、自分に合わないピアノを選んで後悔します。
ここではアップライトピアノの後悔しない選び方を3つ解説します。
- 予算の設定
- サイズと設置スペースの考慮
- 音質とタッチ
アップライトピアノの後悔しない選び方を知ると、自分の予算や練習環境、好みに合ったピアノを選べるようになるでしょう。
予算の設定
アップライトピアノの後悔しない選び方1つ目は「予算の設定」です。
アップライトピアノは約50〜120万円で価格幅が大きいので、予算を決めておかないと支払いが苦しくなります。
新品と中古どちらにするか決め、予算の上限を決めましょう。
無理な買い物をしないために、予算の設定は重要です。
サイズと設置スペースの考慮
アップライトピアノの後悔しない選び方2つ目は「サイズと設置スペースの考慮」です。
アップライトピアノは奥行きが広く、高さが高いほど響板の面積が広くなり、表現の幅が広くなります。
表現の幅が広がるほど良いですが、設置スペースが狭いと置けません。
表現の幅と練習環境とのバランスを見て選びましょう。
音質とタッチ
アップライトピアノの後悔しない選び方3つ目は音質とタッチです。
アップライトピアノは個体差があり、わずかに音質とタッチが異なります。
好みの問題なので、正解はありません。
実際に楽器店で試奏をして「このピアノ音が心地良いな」「鍵盤のタッチがしっくりくる」と思うピアノを選ぶのがベストです。
音質やタッチの違いに自信がない人は、ピアノ音の違いがわかる人に同行してもらうのがおすすめです。
実際、筆者の母親がピアノを購入する際に筆者は同行し、音質の違いを伝えるサポートをしました。
後悔しないように、1台1台丁寧に試奏して自分好みのアップライトピアノを選びましょう。
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【新品 vs 中古】 後悔しない選び方
ピアノは新品と中古が販売されています。
多くの人は新品ピアノを選びますが、中古ピアノでも状態が良いものが多いです。
ここでは新品ピアノと中古ピアノの後悔しない選び方を以下に解説します。
- 新品ピアノのメリットとデメリット
- 中古ピアノのメリットとデメリット
- 中古ピアノの選び方と注意点
新品・中古ピアノの後悔しない選び方を知ると、メリット・デメリットを理解した上で、自分に合ったピアノを選べるようになるでしょう。
新品ピアノのメリットとデメリット
新品アップライトピアノは最初に弾くのが自分なので、弾くほど自分らしい音色を育てられます。
また、新品なので部品が新しく、長く使用できます。
しかし、最初は音の鳴りがおとなしく感じられるでしょう。
- 自分らしい音色が育つ(音色に癖がついてない)
- 寿命が長い
- やわらかい音色
- 弾きこむまでは、音の鳴りがおとなしい
- 価格が高い
新品アップライトピアノは、購入直後から自分の音色を育てていきたい人におすすめです。
中古ピアノのメリットとデメリット
中古アップライトピアノの状態は、前に弾いていた人の使用頻度やメンテナンス状態によって異なります。
多くの中古ピアノははっきりした音で、弾き心地が軽いです。
しかし、メンテナンスがされていない場合は音色が硬く、強弱の変化がつきにくい状態になります。
- 価格が安い
- 使用状態が良い、高いグレードのピアノを購入できる場合がある
- 音の鳴りが良い
- 鍵盤のタッチ感に、以前所有していた人の弾き方の癖がついている場合がある
- 新品に比べると、劣化している部分がある
- 音が硬く、音色変化をつけにくい
中古アップライトピアノは、コスト重視や最初から音の鳴りを求める人に向いているでしょう。
中古アップライトピアノの選び方と注意点
中古ピアノは、中古ピアノ専門店での購入がおすすめです。
中古と聞くと、鍵盤の音が出づらかったり、大きな傷があったりする状態を想像する人もいるかもしれません。
筆者の実体験ですが、中古ピアノ専門店ではきちんと修理・メンテナンスがされ、良い状態で販売されています。
試奏する際には、以下5つを確認しましょう。
- ピアノの製造年数
- 外観(傷、塗装状態の確認)
- 鍵盤のタッチ感
- 音の響き
- ペダルの踏み具合
1台1台丁寧に確認し、自分好みの中古アップライトピアノを選びましょう。
アップライトピアノと他のピアノの比較
ピアノはアップライトピアノの他に、グランドピアノと電子ピアノがあります。
ここでは、アップライトピアノとグランドピアノ、電子ピアノの違いを解説します。
アップライトピアノと他のピアノとの違いを知ると、どのピアノが自分に適しているかわかるでしょう。
アップライトピアノとグランドピアノとの比較
グランドピアノはコンサートや学校などで使用されているピアノです。
奥行きが広く、弦が水平に張られていて、ハンマーは下から弦を叩いて素早く元の位置に戻る仕組みになっています。
アップライトピアノより弦長を長く取っていて、ゆとりのある音質や重低音の響きが得られるため、幅広い演奏表現が可能です。
グランドピアノ | アップライトピアノ | |
弦の張り方 | 弦を水平に張っている | 弦を垂直に張っている |
音 | ・音が響板から直接耳に入り、細部まで聞き取れる ・音色に個体差が出る ・ゆとりのある音質や重低音の響きが得られる |
・音が響板から直接耳に入り、細部まで聞き取れる ・音色に個体差が出る ・グランドピアノほどの響きは得られない |
音量 | ・ピアノ本来の音量 ・指先のタッチや弾き方で音量を調整できる |
・ピアノ本来の音量 ・指先のタッチや弾き方で音量を調整できる ・グランドピアノより音量が小さい |
大きさ (部屋の畳数単位) |
約2〜2.5畳(種類による) | 約1〜2畳 |
重量 | 255~410kg | 210~275kg |
価格 | 約100〜300万円 | 約50〜120万円 |
アップライトピアノと電子ピアノとの違い
電子ピアノは電気を通して音を鳴らすピアノです。
電子ピアノが生まれたのは約50年前で、当初はピアノの代替品として使用されてきました。
しかし、現在はアコースティックピアノの音やタッチを追及して日々進化し、アコースティックピアノに近づいています。
電子ピアノは広いスペースを必要とせず、音量調整もできるため、気軽に楽しめるピアノとして人気です。
電子ピアノ | アップライトピアノ | |
弦の張り方 | 弦はなし | 弦を垂直に張っている |
音 | ・アコースティックピアノほどの豊かな響きは得られない ・音色に個体差はなし |
・音が響板から直接耳に入り、細部まで聞き取れる ・音色に個体差が出る |
音量 | ピアノ自体に音量調整機能がついている | ・ピアノ本来の音量 ・指先のタッチや弾き方で音量を調整できる |
大きさ (部屋の畳数単位) |
約1畳未満 | 約1〜2畳 |
重量 | 40~80kg | 210~275kg |
価格 | 5万円~ | 約50〜120万円 |
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アップライトピアノ購入時の注意点
アップライトピアノを購入する際、注意点があります。
注意点を理解していないと、購入してから後悔するでしょう。
ここでは、アップライトピアノ購入時の注意点を解説します。
アップライトピアノ購入時の注意点を理解すると、後悔しない買い物ができるでしょう。
ピアノを購入する目的を明確にする
ピアノを購入する際、購入する目的を明確にしましょう。
購入する目的が曖昧だと、自分に合わないピアノを購入して後悔します。
「ピアノを趣味で楽しみたい」場合は予算を抑えたピアノ、「演奏技術を高めたい」場合は、グレードの高いピアノのように目的を明確にして、自分に合ったピアノを選びましょう。
自分好みのピアノを選ぶ
アップライトピアノの価格は約50〜120万円と幅広いです。
価格の違いは響きの良し悪しや鍵盤のタッチ感などに反映されます。
高いほど良いといえますが、多くの人は予算の都合があるでしょう。
必ず試奏をして、最終的には音色や鍵盤のタッチ感など自分が直観的に「良い」「好き」と思うピアノを選びましょう。
防音対策を考える
アップライトピアノは防音対策が必須です。
アップライトピアノは電子ピアノのように、音量調節機能やヘッドホン利用ができないため、近隣トラブルになる可能性があります。
防音パネルや防音マット、インシュレーターなどさまざまな防音対策グッズが販売されているので、防音対策を徹底しましょう。
まとめ
この記事では、アップライトピアノの後悔しないための選び方と注意点を解説してきました。
アップライトピアノの後悔しない選び方
- 予算の設定(無理のない買い物をするために予算の上限を決める)
- サイズと設置スペースの考慮(表現の幅と練習環境とのバランスで決める)
- 音質とタッチ(必ず試奏して直観的に良いと思ったピアノを選ぶ)
アップライトピアノ購入時の注意点
- ピアノを購入する目的を明確にする(目的に合ったピアノを選ぶ)
- 自分好みのピアノを選ぶ(直観的に良いと思ったピアノを選ぶ)
- 防音対策を考える(近隣トラブルを避けるために防音対策グッズを購入する)
アップライトピアノの選び方と注意点を理解し、後悔のない自分に合ったピアノを選んでいきましょう!
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