都内の音楽大学を卒業し、音楽活動をしています! 習い事として人気の高いピアノ。筆者は習い事としてピアノを始め、その後どっぷりと音楽の世界に夢中になりました。
目次
ピアノを練習してると、避けられないのが音階練習です。 音階練習を行うと、指が動きやすくなり、ピアノの練習がしやすくなるのです。
ハノンを練習している人であれば音階のページを見たことがあるでしょう。 「音階が沢山あって覚えられない…」「結局音階はいくつあるの?」音階練習で悩みを抱えている人はいませんか? この記事では音階について詳しく解説していきます。
音階の仕組みって?
音階は、全音と半音で構成されています。下の鍵盤の画像を見てみましょう。
出典元:LA FARE
先に、半音と全音を理解しておきましょう。 鍵盤の通りに弾いていくと全て半音になっています。 実際に、ご自身のピアノを弾いて半音の響きを覚えるのがおすすめです。
次に、全音です。 ド→レの間にある黒鍵を飛ばしてド→レを弾いてみましょう。これが全音です。 白鍵を順番に弾いていくと、ミとファ、シとドは半音になっているので注意です。
実際に弾いて、音符を歌ってみると半音は音程が狭く、全音の方が音程は広いことが分かりますね。
半音と全音の違いを、画像で確認し、実際に弾いて響きを確認、歌ってみるとさらに理解が深まるのでおすすめです。
これだけは抑えよう!〜音階の基礎知識〜
初心者で抑えておきたい代表的な音階の種類は、下記の三つです。
- 長音階
- 短音階
- 半音階
それぞれの違いを確認したい場合は、実際にピアノで音階を弾いて響きを確認してみましょう。 上記の3つに加え、音階について解説していきます。
音階とは?
音階とは、「ド」の音を基準として、さらに上の「ド」までの間に7つの音を並べたものです。 全音と、半音で校正されています。また、この7つの音には、その音階がどんな調であるかによって規則性があります。 下記は皆さんにとって聞きなじみのある「ハ長調」です。
出典元:けんばんとくらす
説明の通り、ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドの7種類の音で音階が構成されています。
長音階
音階は、全音と半音で校正されていると先ほど記述しましたが、長音階は下記のような構成でできています。
短音階
短音階は、さらに下記の三つの音階に分けられるので、名前だけでも覚えておきましょう。 自然的半音階を基準として、それぞれの違いを見ていきます。
- 自然的短音階
- 和声的短音階
- 旋律的短音階
自然的短音階
自然的短音階は、ナチュラルマイナースケールとも呼ばれます。 全音と、半音の構成は、以下の通りです。
出典元:作曲図書室
和声的短音階
和声的短音階は、ハーモニックマイナースケールとも呼ばれます。 自然的短音階と比べて、後半の二つが増2度、半音になっています。
出典元:作曲図書室
旋律的短音階
旋律的短音階は、メロディックマイナースケールとも呼ばれます。 自然的短音階の5つ目、7つ目と全音半音に違いがあります。また、長音階の構成に一番似ているのが旋律的短音階です。
出典元:作曲図書室
半音階
出典元:kanade
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- 平行調
- 音階の一覧
二つに分けて解説していきます。
平行調
例で挙げると、ハ長調の平行調はイ短調です。 鍵盤を見て確認してみましょう。
出典元:LA FARE
全音+半音下なので、合っていることが分かります。 自分の演奏する曲の平行調が分かったら、その音階を弾いてみるのもおすすめです。
音階の覚え方
「フラットとシャープの数が多くなってくると何調か覚えるのが難しい…」「スケールの練習のページに〇調と書いてあるから分かるけど、曲になるとサッと何調と言えない…」こんな悩みがある方はいませんか?
シャープとフラットの数を覚えなくても、何調かすぐ分かる覚え方を解説します。
音階の覚え方 フラット編
フラットの調をすぐに判別する方法は、「ついている調号の、右から2番目のフラットを見る」ことです。 画像で解説していきます。
出典元:komiura.com
この音階は、変ホ長調です。 上記に記述したやり方で何調か調べてみると、右から2番目のフラットは「ミ」についていますね。
「偶然じゃないの?」という方もいると思いますので、もう一つ例で見ていきます。
出典元:komiura.com
この音階は、変ニ長調です。 早速、右から2番目のフラットを見ていきます。「レ」の音についていますね。 よって、変ニ長調だと分かりました。
このやり方であれば、すぐに調が分かりそうですね。
音階の覚え方 シャープ編
こちらも、フラット同様に簡単な覚え方があります。
出典元:komiura.com
これは、ト長調です。 シャープ調の判別の際は、1番右にあるシャープを見ます。 この場合は1つなので、ファシャープを見ましょう。 ファのシャープの半音上の音は「ソ」になります。
シャープ調の判別の仕方は、「1番右のシャープの半音上の音」がその調になると覚えましょう。
例題でもう一つ挙げていきます。
出典元:komiura.com
これは、ホ長調です。 前述の通り、1番右のシャープを見るとレのシャープです。「レシャープ」の半音上は「ミ」になるので、ホ長調になります。
このように、シャープの数を覚えなくても良いので、すぐ判別できます。
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音階の一覧
ここでは、音階の一覧を画像とともに、平行調をセットにして紹介します。
ハ長調 イ短調
ハ長調とイ短調は、何もつかない調です。
ハ長調出典元:komiura.com
イ短調出典元:komiura.com
ヘ長調 ニ短調
フラットが1つの調です。
ヘ長調出典元:komiura.com
ニ短調出典元:komiura.com
変ロ長調 ト短調
フラットが2つの調です。
変ロ長調出典元:komiura.com
ト短調出典元:komiura.com
変ホ長調 ハ短調
フラットが3つの調です。
変ホ長調出典元:komiura.com
ハ短調出典元:komiura.com
変イ長調 ヘ短調
フラットが4つの調です。
変イ長調出典元:komiura.com
ヘ短調出典元:komiura.com
変ニ長調 変ロ短調
フラットが5つの調です。
変ニ長調出典元:komiura.com
変ロ短調出典元:komiura.com
変ト長調 変ホ短調
フラットが6つの調です。
変ト長調出典元:komiura.com
変ホ短調出典元:komiura.com
ト長調 ホ短調
シャープが1つの調です。
ト長調出典元:komiura.com
ホ短調出典元:komiura.com
ニ長調 ロ短調
シャープが2つの調です。
ニ長調出典元:komiura.com
ロ短調出典元:komiura.com
イ長調 嬰ヘ短調
シャープが3つの調です。
イ長調出典元:komiura.com
嬰ヘ短調出典元:komiura.com
ホ長調 嬰ハ短調
シャープが4つの調です。
ホ長調出典元:komiura.com
嬰ハ短調出典元:komiura.com
ロ長調 嬰ト短調
シャープが4つの調です。
ロ長調出典元:komiura.com
嬰ト短調出典元:komiura.com
音階練習のコツ
音階練習は、やみくもに練習しても覚えにくいですよね。 同じところで間違えてしまうと、結局同じところでつまづき間違えるのが癖になってしまいます。
- メトロノームをかけて練習する
- 間違えるところは書き込む
この二つに分けて、練習のコツを解説していきます。
メトロノームをかけて練習する
音階練習をするときは、メトロノームをかけて練習しましょう。 メトロノームをかけて練習することで、正しいテンポが身につきます。 また、音階練習を始めて間もないときは、速いテンポで練習せず、自分が間違えずに弾けるテンポでゆっくり練習し始めましょう。
ゆっくりから音階を練習することで、速いテンポで練習したときも間違えにくくなります。
間違えるところは書き込む
音階練習をしているうちに、「また同じところで間違えた!」と思う場面があるでしょう。 その際は、繰り返し間違えている場所を丸で囲んでおくのがおすすめです。 間違えて弾くのが癖になってしまうと、直すのには時間がかかってしまいます。
時間をあけて音階練習に取り組んだ際も、メモで残しておけば次に練習する際、気を付けるポイントが分かったまま練習できますね。
まとめ
音階練習をしなくても曲の練習はできます。
しかし、「曲の練習がなかなか進まない…」「シャープとフラットがつく位置を覚えられず、同じところでつまづいてしまう…」など、練習をしていくうちに悩みが増える可能性が高いです。
結果、練習のモチベーションが下がってしまうでしょう。
普段からさまざまな音階に触れておくことで、指が回りやすくなり、譜読みに時間がかからなくなるのです。
地道な練習ですが、必ずあなたの実力を伸ばす手助けになります。
今日からぜひ練習してみてください。
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