• 練習・楽しみ方

【完全網羅】ピアノの黒鍵とは?いくつあるの?役割や音階も丁寧に解説◎

Written by
2024.07.19
山崎由芽
【執筆・監修】山崎由芽

3歳から12歳までピアノ教室に通っていました。その後は中学・高校でコンクールや行事で伴奏をしていました。現在は趣味で弾き語りや基礎練習を続けて、兄弟に教えています。 音楽の楽しさと壁の乗り越え方を、経験をもとに伝えていきます。

黒鍵は、色んな曲を弾いているとちょっとした課題になりがちです。 指は届くけど滑ってしまうなど、私もよくありました。

今回はそもそも黒鍵の役割や素材、数など概要から練習方法を紹介します。

黒鍵を弾くコツが分かればもう戸惑うことはありません。

自分に合う方法を見つけて、練習に取り入れてみてください。

黒鍵、白鍵の呼び方は?

黒鍵 白鍵

そもそも「黒鍵・白鍵」の読み方を知らない人も多いです。

黒鍵(こっけん)白鍵(はっけん)と読みます。

名前の通りピアノの黒い部分を黒鍵、白い部分を白鍵と言います。

独学ではなく、ピアノ経験者と話す中で出てくる単語のため覚えておきましょう。

黒鍵の役割は?

黒鍵 役割

では、黒鍵はどんな役割があるのでしょうか。

なんとなく楽譜通りに弾いている人は、あらためてチェックしてみましょう。

役割を知るとより強調するべき部分が分かってきます。

黒鍵とは?

 
黒鍵とは?
ドレミの中間の音を出す部分です。

白鍵の補助をしていることから、補助鍵とも呼ばれます。

原色を混ぜて数多くの色を作るように、ピアノでは和音や曲調の幅を広げる役割があります。

白鍵より硬い材料で作られているため、鋭い音が特徴です。

その分、滑ったり勢いよく押すと黒鍵の音が目立ってしまいます。

黒鍵の数は?

黒鍵と白鍵を合わせた全体の数は88鍵です。

その他、76鍵や61鍵も存在し用途によってサイズが違います。

ピアノにおいて88鍵が最大で、人間が聞き取れる波長に合わせて作られています。

現段階ではこれ以上の本数は出ていません。

また、白鍵と黒鍵を合わせた1オクターブの本数は12鍵です。

これを踏まえて88鍵、76鍵、61鍵の本数を見ていきましょう。

  • 88鍵
88鍵は7オクターブに加え4鍵の構成になっており、黒鍵は37鍵です。

こちらはグランドピアノに多いサイズで、クラシックなどを本格的に演奏したい人向けです。

  • 76鍵

76鍵は6オクターブに加え4鍵の構成になっており、黒鍵は32鍵です。

こちらは、J-POPなど趣味を楽しみたい人向けのサイズです。

また、大きめの電子ピアノにも多く、家庭にあるという人も見かけます。

ちなみに、私はこのサイズをよく使っています。

  • 61鍵

61鍵は5オクターブに加え1鍵で構成されており、黒鍵は25鍵です。

こちらは弾き語りや子供用として利用する人向けのサイズです。

これらよりも小さいサイズもありますが、よく見かけるものに絞って紹介しました。

気になる人は楽器店やネットを覗いてみてください。

黒鍵の素材は?

黒鍵は黒檀(こくたん)アクリル樹脂で作られています。

順番に説明します。

黒檀は真っ黒で非常に硬い材料で、高級家具や楽器、仏壇などに取り入れられています。

グランドピアノなど本格的なものや高級品に多いです。

重厚で指触りが良いのが特徴で、油分を多く含む樹木のため磨けば光沢が出ます。

耐久性や音響性も優れているため、ピアノには最適な素材です。

邪気を寄せ付けないとも言われており、お守りとしても人気があります。

アクリル樹脂は電子ピアノに多く取り入れられています。

鮮やかで比較的力を入れなくても軽く演奏できるのが特徴です。

汗を吸収しないため滑りやすいですが、変色することがありません。

合成樹脂の中でも高い耐候性と透明性、加工のしやすさが優れています。

衝撃性は強いですが、表面は傷つきやすいため長い爪での演奏は注意が必要です。

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黒鍵の音階を詳しく解説!

黒鍵 音階

黒鍵の音階を図とともに説明します。

黒鍵は楽譜上、1つで2つの呼び方と使い方があります。

1つ目は♯(シャープ)で、現在の音から半音上げるものです。

2つ目は♭(フラット)で、現在の音から半音下げるものです。

それではシャープとフラット別で位置を確認していきます。

シャープ

シャープ

引用:LiveArt音楽教室

まずシャープから見ていきましょう。

図のようにドレミの各シャープを番号で示しています。

ここで、皆さん気が付きましたよね。

ミとシのシャープが示されていません。 この2つは半音ではなく右隣の音がシャープに当たります。

そのためミのシャープはファ、シのシャープはドです。

フラット

フラット

引用:LiveArt音楽教室

続いて、フラットも見ていきましょう。

シャープと同様、番号と音を示していますがここでも音が足りませんよね。

今回はドとファのフラットが示されていません。

こちらもシャープ同様、半音ではなく左隣が当てはまります。

ドのフラットはシ、ファのフラットはミです。

応用の演奏記号

演奏記号

引用:Donguriさんのおんがくブログ

また、この他にシャープとフラットが2つずつ付いている楽譜も出てきます。

これをダブルシャープとダブルフラットといいその名の通り「シャープ(フラット)2個分の働き」をします。

鍵盤でいうと、元の音より2つ上(フラットであれば2つ下)の音を弾きます。

ダブルシャープの弾き方

それではダブルシャープについてご説明します。

例えば、「ド」にダブルシャープがついていた場合、2つ上の「レ」を弾くことになります。

ダブルシャープ 弾き方

二長調(ファ♯とド♯)の場合

二長調

ちなみに、ダブルシャープはこのような示し方です。

上記の画像はニ長調でファとドにシャープがついている調合です。

例えば、上記のように「ファ」にダブルシャープがついている場合は、2つ上の「ソ」を弾くということです。

調合に関わらず、「もとの音に対しシャープを2個つける」ということです。

ダブルシャープ 弾き方

黒鍵のタッチの練習方法

黒鍵 練習

黒鍵は滑りやすい、指の動かす方向が違うから弾きにくいなど慣れるまで苦戦しますよね。

ここからは黒鍵が上達する練習方法やコツを説明します。

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黒鍵が滑るのを防ぐ!練習のコツとは?

黒鍵が滑りにくくなるおすすめの練習方法を紹介します。

まず、皆さんは黒鍵を弾くときの手の角度を意識していますか。

白鍵だけ練習していると、慣れてきた頃から徐々に手の角度が低く平べったくなりがちです。

そのまま黒鍵を弾くと手前にツルっと滑りやすく、連符になるとしっかり押せているのは数回に1度あるかどうかになってきます。

そうならないためには黒鍵の真ん中に当てることと、猫の手のように真上から押すことを意識してみてください。

黒鍵の強弱や細かいリズムをコントロールしやすく、より正確に弾けるようになります。

また、直前の白鍵を少し奥側に弾くことで、黒鍵までの距離が短くなり指の角度に余裕ができ弾きやすくなります。

これを意識しながら、黒鍵を含めたドから高いドまでの音階をテンポやスタッカート、スラー、3拍子、8分音符など複数のパターンで練習してみてください。

私はスタッカートが滑らずに早いテンポでできるようになったら、普通の曲もミスが減りました。

黒鍵の楽譜

黒鍵の練習曲といえば「黒鍵のエチュード ショパン」が有名です。

本家をそのまま弾こうとすると聞いただけで心が折れてしまったので、今回はゆっくり版の動画と楽譜を用意しました。

最初は動画からさらにテンポを落として繰り返すところから始めてみてください。

今回の目的は「より正確に黒鍵を弾けるようにすること」です。

指の角度や押し方を再確認するのを第一に考えつつ、徐々に本家に近づけるよう練習しましょう。

両手を合わせるのは無理だという人は、右手のメロディを左手でもやってみてください。

片手ずつ練習してゆっくり黒鍵に慣れていきましょう。

以下、動画が苦手な人は無料楽譜で挑戦してみてください。

【無料楽譜】エチュード 変ト長調 Op.10 No.5『黒鍵』 | フリーショパン (freechopin.com)

黒鍵はピアノ曲に欠かせない!コツをつかんで演奏を楽しもう!

黒鍵 まとめ

いかがでしたか。

黒鍵はピアノを弾くには欠かせない中間の音を出す役割があります。

よりたくさんの曲を弾くために、基礎と正確さに目を向けて練習していきましょう。

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