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ピアノのサイズ|部屋に置くにはどれくらいのスペースが必要?測り方もご紹介◎

Written by
2023.10.06
藤原佳菜子
【執筆・監修】藤原佳菜子

はじめまして。私は広島でライターとして活動しています。 小さい頃から音楽が大好きで、8年間ほどピアノを習っていました。 ピアノの魅力や情報を、読者の皆様にわかりやすく伝えていきたいです!

ピアノを購入するとき、ピアノのスペックや値段を基準に検討する方が多いと思いますが、サイズも重要です。 いざ部屋に設置するとき、サイズが合わなくては元も子もありません。

そんな時、「どの種類のピアノにしよう」「どれくらいのスペースがあればいいんだろう」と困ったことはありませんか? ピアノの種類は、グランドピアノから電子ピアノまでさまざまです。 大きいピアノをお求めの方は、引っ越しの際の搬入も気がかりかと思います。

本記事では各ピアノのサイズの詳細と、必要な広さ、引っ越し時の搬入について解説しています。 サイズに伴う必要なスペースが把握できれば、安心して購入でき、失敗することもありません。 しっかりリサーチをし、お部屋にピッタリなピアノを見つけましょう!

ピアノのサイズ(寸法)はどれくらい?

ピアノのサイズ(寸法)

ピアノのサイズは種類によってさまざまです。 同じピアノでも、高さ、横幅、奥行きは異なります。 ここでは、各ピアノのサイズを表にしてまとめたので、ぜひ参考にしてください。

グランドピアノのサイズは?

グランドピアノのサイズ

引用:ヤマハ

グランドピアノ自体、全ピアノの中で最も奥行きのあるピアノですが、その中でも上記のように長さにふり幅があります。 主要の型は6種類ですが、主な違いは奥行きです。 180cm台から270cm台まであるため、部屋に設置するには広いスペースを必要としますが、高さはあまりないので圧迫感は少ないでしょう。

高さ 101~103cm
間口(横幅) 146~155cm
奥行き 186~275cm

アップライトピアノのサイズは?

アップライトピアノのサイズ

引用:ヤマハ

アップライトピアノのサイズは、基本的に高さ121㎝と131㎝のタイプに分かれます。 高さ10㎝の差があり全体的な大きさは変わりませんが、重さに少々差が出ます。 成人男性3人分ほどの重さがあるので、運搬は業者が必須です。

121cmタイプ 131cmタイプ
高さ 121cm 131cm
間口(横幅) 147~153cm 152〜156cm
奥行き 60~64cm 64~68cm
重さ 210~230kg 235~275kg

小型のアップライトピアノだと、以下の範囲のサイズになります。 通常に比べ、高さと奥行きがひと回り小さくなるイメージです。

高さ 101~103cm
間口(横幅) 146~155cm
奥行き 55cm前後

電子ピアノのサイズは?

電子ピアノのサイズ

引用:ヤマハ

電子ピアノは軽量なので、設置や移動が簡単なのが特徴です。 サイズもかなり小さめで音量調節のできるため、自宅でも設置しやすいでしょう。

高さ 101~103cm
間口(横幅) 146~155cm
奥行き 30〜40cm

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サイズによってどんな違いがあるの?

サイズによっての違い

ピアノはサイズが変わると、各パーツに若干違いが出るものです。 基本的には、背の高さや全体のサイズにより異なります。 ここでは、サイズにより生じるパーツの違いを解説します。

背の高さが違うとどうなるの?

背の高さが違うことによって変化が生まれるものを、ピアノの種類ごとにご紹介します。

アップライトピアノの違い

駒と響板の位置
駒はピアノ内の弦を支えるもの、響板は駒に伝った振動を受け止め、音を鳴らすものです。 アップライトピアノの背が高くなると、駒と響板の位置が変わり低音の響きが良くなります。 駒と響板の接地面がより中心に近くなるからです。

グランドピアノの違い

側板の厚み
グランドピアノといえば側面部分の独特な曲線が特徴ですが、この側面を側板(がわいた)といいます。 側板があることによって、振動がピアノ全体に伝わり、88個の鍵盤が美しく響くという仕様です。 側板はピアノのサイズが大きくなるほど厚みが増し強度も増すので、より綺麗な音色になります。

グランドピアノとアップライトの共通する違い

背の高さによって出る違いを、アップライトピアノとグランドピアノそれぞれご紹介しましたが、この違いが共通しているパーツもあります。

弦の長さ
ピアノの弦は、手前から奥の方まで張られています。 背が高くなると、低音弦部分の巻き線がより細長く取れるようになるので、奥行きのある魅力的な音色が出ます。 ホールなどで設備しているグランドピアノは特に弦が長いので、心地よい演奏ができるでしょう。
響板の面積
響板は弦と駒から伝った振動を受けて音を鳴らすため、ピアノの心臓部分といえるほど重要なパーツです。 ピアノの背が高いと響板が広くなり面積も増えるので、より大きな音が出ます。 これにより、安定感のある低音と華やかな高音が実現します。
鍵盤の長さ
実は普段見えている黒と白の鍵盤は全体の一部にすぎず、実際はもっと置くまで長く伸びているのをご存じでしょうか。 鍵盤はピアノの背が高くなるほど中の弦が長くなるため、演奏者の力加減を伝えやすくなります。 鍵盤の反応が良くなることで、連打やトリルなどの難しい技巧も表現しやすいです。

ピアノのサイズの測り方

ピアノのサイズの測り方

ピアノのサイズを測りたいときは、スマホアプリや設置のシュミレーションができるサイトの使用をおすすめします。 代表的なのはヤマハの「RoomCo AR」と「部屋置きシュミレーション」です。 自分の部屋の中に配置した様子を3Dで確認できるので、イメージが掴みやすいと思います。 床の種類や何畳かを入力することで、より具体的にシュミレーションできるでしょう。

高さがあると圧迫感を気にする方も多いですが、天井の高さはどの住宅もさほど大きな差はないので、心配しすぎる必要はありません。

ピアノを置くにはどれくらいの広さが必要?

広さ

実際にピアノを家に置くには、どのくらいの広さが必要なのでしょうか。 グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノを設置するとき、4畳半を例にすると以下のようになります。

広さ

引用:注文HOUSE

グランドピアノは、置くと部屋が丁度良く埋まるくらいです。 アップライトピアノと電子ピアノはゆとりがあり、ピアノ本体に必要なスペースは約1畳分くらいでしょう。

また、設置する際は転倒防止と通気性の向上に加え、背面から出る音を横に逃がすことを考慮しておくのが大切です。 以下の4点に配慮しましょう。

  • 背面は壁から10~15㎝空ける
  • 椅子のスペースまで考慮すると壁から100~120㎝空ける
  • 部屋の角に設置する場合は左右どちらか5~10㎝空ける
  • ピアノの上は40㎝以上空ける

ピアノの上に40㎝空けるのは、調律スペースを確保するためです。 調律スペースとは、調律師がチューニングの工具を動かせる空間のことで、ピアノの蓋を開けて作業を行います。 この蓋を開けたときの高さ分の確保のために、40㎝以上必要なのです。

いざ購入した後の「搬出入問題」

搬出入問題

ピアノを設置した後は、搬入の問題が出てきます。 前提として、ピアノを動かす際は専門の業者に依頼しましょう! 一般の引っ越し業者が運ぶケースは少なく、リスクやノウハウを考慮すると専門運送業者に委託した方がベターです。 ピアノの専門業者もさまざまなので、よく確認を取りながら進めましょう。

電子ピアノや小型のアップライトピアノなら独自でも運搬可能ですが、廊下が90度に曲がっている間取りなどには注意してください

実際に依頼した場合、家具の引っ越しと同じように見積もりをします。 その際ピアノの機種を伝えることになるので、事前に把握しておきましょう。 機種は主に品番と製造番号を伝えれば問題ありません。 ピアノの屋根を開けたときに見える金属部分に書かれてあるので、確認してみてください。

また、かかる費用は搬入先の住居の状態によって大きく変わります。 具体的には、マンションであれば何階なのか、エレベーターの有無等です。 エレベーターがついている場合は、何人乗りか、両開きか片開きかなどの確認が行われるので、依頼先としっかり連絡を取りましょう。

搬入した後は、調律が必要です。 特に遠方に移動する方は、引っ越し先の専門業者も併せて確認し、依頼しておくといいでしょう。

家庭で設置する際に気をつけたいポイント

家庭で設置する際

家庭で設置する際は、十分なスペースの確保はもちろん、設置場所が重要です。 温度の変化が激しい場所や、直射日光が当たる場所は避けましょう。 具体的には、床暖房の上やカーテンで日差しをふさぎきれない場所などです。

また、ピアノの上に観葉植物や飲み物など、水分が多いものを置くと湿気に繋がってしまいます。 その点も配慮すると、長く丈夫に使用できるでしょう。

【まとめ】自宅にぴったりのピアノを見つけよう!

まとめ 本記事ではこれまで、各ピアノのサイズ、必要なスペースや搬入出についてご紹介しました。 ピアノの購入や引っ越しをご検討の方、具体的なイメージはつきましたでしょうか。

4畳半を基準に考えると、グランドピアノは部屋がぴったり埋まるくらい、アップライトピアノや電子ピアノは壁際に置いて少し余裕があるくらいです。

搬入時は基本的に業者に頼み、綿密にやり取りをしましょう。 搬入後の調律まで手配しておくとスムーズです。

以上を参考にし、ぜひご自宅に合うピアノを探してみてください!

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