3歳から12歳までピアノ教室に通っていました。その後は中学・高校でコンクールや行事で伴奏をしていました。現在は趣味で弾き語りや基礎練習を続けて、兄弟に教えています。 音楽の楽しさと壁の乗り越え方を、経験をもとに伝えていきます。
目次
「大切なピアノが買取不可だと判断されてしまった」
「かなり古いピアノだから買取出来なさそう」
そんな状況だと、ついただ捨てるだけの処分を考えがちです。
ただ捨てるだけでなく、別の方法でピアノを処分できることを知っていますか。
今回はピアノが買取不可になるケースから処分方法、買取業者の選び方まで紹介します。
買取不可だと思い込んでいても案外受け入れてくれる業者も多いので、最後まで希望を捨てずに見てみてください。
ピアノが買取不可になるケースは?
まずはピアノが買取不可になる状態を知りましょう。
ここに当てはまっていなければ、買取できる可能性がまだ残っています。
老朽化や故障の度合いが高い
老朽化や故障の度合いが高いと、買取後にかかる修理費の方が高くなるため不可と判断されてしまいます。
老朽化は素人では分かりにくいですが、目安として製造から30年以上経っている場合です。
クリーニングをしていても、ピアノ本体の重量によってある程度は進んでしまいます。
ただし、1~2年に1回の調律やクリーニングを続けている場合は、状態が良いと判断してくれる業者もあるので、相談してみると良いです。
故障は大きな亀裂や音が鳴らない、シロアリ・ネズミの被害、災害や水害にさらされている場合です。
シロアリやネズミの被害は内部に直接傷をつけてしまうため、あまりにも酷いと不可とされてしまいます。
災害や水害については、地震で倒れてしまったり洪水や水漏れなどで少し浸ってしまった場合が当てはまります。
ピアノを屋外に置いていた
屋外で保管していたり、使わなくなってから直射日光の当たる場所に移した場合は不可となりやすいです。
ピアノは直射日光に弱く、老朽化がより早く進みます。
日焼けや塗装面の亀裂、雨風によるサビなど悪影響ばかりです。
部品の欠損
内外問わず、ピアノに必要な部品が欠損していると買取不可となってしまいます。
分かりやすいのはペダルです。
3本ペダルが壊れてしまい、あまり使わない部分だからと処分してしまう人は意外と多いです。
他にも、音が鳴らない鍵盤の内側では、ネズミの影響で部品がなくなっている場合もあります。
電子部品を取り付けている
大きな音を出せない環境だからと消音ユニットを付けていませんか。
追加購入をしている分、高くなるのではと思われますが、2つの理由で買取不可となってしまいます。
1つ目はピアノに穴を開けていることです。
消音ユニットやグランドフィールは、ピアノに穴をあけて取り付けます。
傷扱いになり、大きな減額か買取不可とされてしまいます。
2つ目は保証ができないことです。
電子部品の寿命は大体10年ほどで、そのまま売ろうとしても保証がないので厳しいです。
購入後に買い替えたり取り外す人でも、保証がなければ欲しいとは思いません。
結果、売れないピアノを買い取ろうとは業者も思っていないんです。
買取不可のピアノの処分方法は?
ピアノの処分は買取と業者頼みだけではありません。
定番から「そんな方法もあったんだ」と思うものまで紹介します。
不用品回収業者
不用品回収業者は粗大ごみとして出すより割高ですが、グランドピアノやアップライトピアノも対応してくれます。
自治体とも協力している業者もあるので、下調べをしてから依頼をすれば安心です。
ピアノの種類にもよりますが、1〜6万円を見ておくと良いです。
粗大ごみ
電子ピアノやオルガンの場合は粗大ごみとして出せる場合があります。
自治体によってルールが違うため、必ず確認をしてから券を購入しましょう。
可能な場合は電子ピアノの形や分解できるかによって変わりますが、400~2,000円を見ておくと良いです。
粗大ごみとして扱えない場合でも、直接自治体に相談をすれば業者を紹介してくれるところもあります。
ホームページに何も記載されていない場合や「紹介します」の文がある場合は、是非問い合わせてみてください。
知人や施設に譲る・寄付する
ピアノを欲しいと思っている施設は意外とあるため、寄付すると大変喜ばれます。
運搬を業者に依頼するか、自分たちで行わなければいけないので、運送費がかかってしまいます。
しかし、大切に使っていたピアノをただ捨てるよりは、自分が選んだ人のもとで新たなピアノ人生を送ってもらえる方が嬉しいです。
詳細は送り先と相談すれば、運搬費用の折半やトラックを出してくれる場合もあります。
運送会社に依頼をする場合は、ピアノの種類と移動距離、搬入出時の条件(階段の有無やクレーン作業)により変わりますが、2~5万円は覚悟しましょう。
また、楽器全般の寄付を受け入れている団体もあります。
ふるさと納税の仕組みを活用し、楽器を寄付すると査定額分の税金を控除してくれるものです。
寄付した楽器は自治体を通して、楽器不 足に悩んでいる学校に届けられます。
節約しながら未来の子供たちが輝けるきっかけを与えたい人は、是非覗いてみてください。
フリマ・オークション
電子ピアノならフリマアプリを活用できます。
相手の顔は見えませんが、誠実な対応をしている人に売れれば少し安心です。
厄介なのは写真撮影や説明文、希望者の管理など全て自分で行わなければなりません。
ただ、送料をしっかり計算したうえで販売価格を自分で決められるのは、フリマアプリだからこその魅力です。
フリマアプリで人気といえば、メルカリです。
実際に電子ピアノを売り出している人は、300円~21万円とかなり金額に幅があります。
自分の地域や配送方法、購入時の金額と使用状態など、納得できる金額を設定してみてください。
電子ピアノを出品している様子は、ここから覗いてみてください。
ピアノ買取査定のポイント
ピアノが買取不可となるケースを見ると、まだ希望がある人も出てきたのではないでしょうか。
1度査定だけしてみようと思ってくれたのなら、ピアノ買取のポイントを伝授します。
査定額を左右する要因
ピアノの査定額を左右する要因は、主に4つです。
- ネズミや虫による害
- 虫やネズミは良い場所を見つけると、住み着いてしまいます。
住み着くと卵を産みつけ繁殖し、大切なフェルトや部品を齧ります。
買取後に必ず修理を行いますが、酷いと部品ごと取り替えなければなりません。
修理費がかかると、その分を差し引いて査定額を下げる場合が多いです。
- 塗装膜のひび割れ
- 塗装膜は直射日光になる場所で保管している場合に起こりやすく、修理が必要となるため減額に繋がりがちです。
直射日光によって塗装膜が膨張し、夜間は冷気によって収縮します。
これを繰り返すことで、大きなひび割れに影響するんです。
- 調律ピンのサビ
- 調律ピンは内部に刺さっている部品で、かなり重要なためサビがひどい場合は多額の修理費がかかります。
調律ピンや弦は結露の起きやすい部分で、長い期間クリーニングをしないとサビが生じます。
少しならほとんど査定に影響しませんが、茶色で覆われている様な状態だと部品交換や多額の修理費用がかかるため、かなり減額されがちです。
- 外装の大きな傷やパーツ欠損
- 見てすぐに分かるほどの大きな傷やパーツ欠損があると、かなり減額されてしまいます。
持っているピアノが数十年前のものだと、現在メーカーに問い合わせても部品の在庫がない場合が多いです。
そのため、自社工房や修理業者が最初から手作りするしかなくなってしまうんです。
査定額を減らさないためにできること
査定額を減らさないためにできることは3つです。
日頃から行えるのが1番良いですが、査定直前でも諦めずにやってみてください。
- 外装チェック・掃除
- 外装にどのくらい傷があるのか、些細なことでも部品欠損はないかチェックしておくとトラブル防止にもなります。
その時、一緒にセルフメンテナンスも行いましょう。
普段の掃除と同じ要領で、クロスや柔らかい布で汚れを拭き取ります。
外装と鍵盤は拭き掃除ができるので、取れる汚れはしっかり取っておくと良いです。
また、持っているピアノが鏡面艶出し塗装なら、専用溶剤でムラなく磨くとより見栄えが良くなります。
- 附属品は揃えておく
- ピアノを購入したときの附属品は揃えておくと良いです。
特に椅子はデザインもピアノと統一されており、高さも鍵盤に合わせて細かく計算されています。
その他、鍵盤やピアノ全体を覆うカバー、調律用のナット(工具)もあります。
別で購入した場合は無くても良いですが、曖昧な場合はメーカーの公式や購入時の写真などを見返して確認すると安心です。
- 室内の湿度と温度を確認
- ピアノを置いている部屋の温度と湿度を確認しましょう。
ピアノは直射日光や高温多湿が苦手です。
家庭用で常に温度と湿度を維持するのは難しいので、大まかに意識をしてあげるとピアノのサビや劣化を遅らせられます。
ピアノに最適な温度と湿度は、20度50%です。
家庭では大体で十分なので15〜25度、40〜60%を意識しましょう。
査定前の準備
それでは、ピアノを査定に出していきましょう。
査定に出す時は、2つを確認すると上手くいきやすいです。
- 人気のブランドを知る
- 買取業者から見た人気のブランドを知っておくのも、1つの方法です。
手元にあるピアノは変えられませんが、業者によって「今欲しい」メーカーがあります。
どの業者や時期でも安定しているのは、ヤマハとカワイです。
業者のホームページを見ると色やメーカー、型番などが詳しく記載されているので、持っているピアノを高く買ってくれる業者を選びましょう。
- 年式を確認する
- 同じモデルでも年式によって10万円程度の差が生まれます。
ピアノは常に200〜400㎏以上の重量に耐えているため、古くなるほど劣化も進んでいます。
「ピアノは思い立った日が売り時」とはそういうことです。
購入時期は古くないと思っても、中古品や製造日をしっかり見ておくと安心です。
ピアノ買取業者の選び方 【タケモトピアノ】
ピアノ買取業者を選ぶときにもポイントがあります。
今回はタケモトピアノさんを例に解説していきます。
以下3つのポイントを意識して、少しでも高値で売れるようにしましょう。
追加費用の有無
買取業者によっては搬出料や出張料がかかります。
「査定料は0円だけどそのための出張料はいただきます」という業者は案外多いです。
また、クレーン車や狭い道、横持ちが多い場合も特殊作業費という形で追加費用が発生します。
ホームページを見ると小さく記載されていたり、よくある質問でのみ記載されているので、しっかり目を通すと確実です。
タケモトピアノでは「よくある質問」の項目で記載されています。
トップページの「買取安心ポイント」にもありますが、こちらでは通常運送の場合はないことのみを記載しているので、必ず質問コーナーも見るのをおすすめします。
他社でも似たような場所で内容を取り入れがちなので、どこに書いてあるか大手を目安にすると探しやすいです。
口コミを確認
ホームページを見ただけでは、実際どんな業者か分からないというのはよくあります。
口コミでは想像以上に正直なコメントが多く、見ていて可哀そうだと感じる業者もあるほどです。
実際の買取金額やピアノの状態、電話から作業終了までの対応、連絡速度、時間帯など詳しく知ることができます。
タケモトピアノの場合は「お客様の声」から、実際の感想用紙をそのまま見れます。
お客様の直筆だからこそ、信頼度も高いです。
古物商許可の有無
古物商許可をしっかり取得している業者なら、かなり安心です。
古物商許可とは、中古品の売買を行う企業や個人が取得しなければならない証明書で、持っていない場合は罰則が課せられます。
しかし、実際はしっかり取得していない業者もいるようなので、ホームページに記載があるかを確認しましょう。
タケモトピアノの場合は企業情報に記載があります。
キャンペーンのようにトップで大きく見せるものではないので、企業情報のようなあまり除かない部分を確認すると見つけやすいです。
ピアノ処分の選択肢はたくさんある!
ピアノが買取不可となる理由から査定のポイントまで紹介しました。
最後に要点だけをおさらいしましょう。
【ピアノが買取不可となるケース】
- 老朽化や故障の度合いが高い
- 屋外に置いていた
- 部品の欠損
- 電子部品を取り付けている
【ピアノの処分方法】
- 不用品回収業者
- 粗大ごみ
- 譲る・寄付する
- フリマアプリ・オークション
【査定額を左右する要因】
- ネズミや虫による害
- 塗装膜のひび割れ
- 調律ピンのサビ
- 外装の大きな傷やパーツ欠損
【査定額を減らさないためにできること】
- 外装チェック・掃除
- 附属品は揃えておく
- 室内の温度と湿度を確認
【査定前の準備】
- 人気のブランドを知る
- 年式を確認する
【買取業者の選び方】
- 追加費用の有無
- 口コミを確認
- 古物商許可の有無