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【クラシック・JPOP20選】弾けたらかっこいい!有名ピアノ曲をご紹介◎

Written by
2023.09.26
ナイス
【執筆・監修】ナイス

私は、小学校2年生から5年生までピアノ教室に通ったのがピアノとの出会いです。その後、高校2年生のときに保育士を目指し、再び子どもの頃に通っていた教室で短大卒業まで習いました。保育士になってからは毎日ピアノを弾きながら子ども達と歌ったりポピュラーピアノを習ったり、自作の曲でピアノの弾き語りをして活動していた時期もあります。現在は音楽教育であるリトミック講師の資格を持ち、ライターのほかにリトミック講師としても仕事をする毎日です。

こんにちは。元保育士Webライターのナイスです。

ピアノが上達すると、自分の演奏を誰かに聴いてほしいという気持ちが芽生えるものです。
ピアノ教室に通っている人は、発表会に出演する機会もあるでしょう。
人前で演奏する機会があると自分の好きな曲を選曲すると練習にも励みが出て、本番ではよい緊張感の中で気持ちよく弾けることでしょう。

また、人前で演奏する機会には新しい曲にチャレンジできる機会でもあります。
誰もが知っている有名な曲をかっこよく弾きこなせたら、鼻が高くなることは間違いありません。

今回の記事は弾けたらかっこいい、人気のピアノ曲を紹介します。
クラシックの人気曲、J-POPの人気曲をそれぞれ10曲ずつ解説しますので、ぜひ発表会や演奏会などの選曲の参考にしてください。

〜クラシック編〜人気曲10選!

クラシック人気曲

クラシックの人気曲は、曲名はわからなくてもどこかで聞いたことがあったり作曲家の名前を知っていたりする曲が多くあります。
有名な作曲家は代表曲や人気曲も数多くありますが、今回は1人の作曲家から1曲ずつ選曲しました。

クラシックの人気曲① 『カノン ニ長調』(パッヘルベル)

『パッヘルベルのカノン』として知られている曲です。
この曲は卒業式や卒園式のBGMとして使われることも多いので、聞いたことがあるという人は多いでしょう。
カノンとは、輪唱のように主旋律を追いかけていく様式の曲ですが、全く同じ旋律が追いかける輪唱とは違い、異なる旋律が追いかけたりリズムが2倍になったりするのが特徴です。
『カノン ニ長調』の原曲は3つの旋律が追奏していく展開ですが、最後は同時に終わるためカットされる部分があります。

そして『カノン ニ長調』は“大循環系”や“黄金コード”と呼ばれる和音進行といって、4小節単位で和音が循環していく構造です。
J‐POPの有名な曲では山下達郎の『クリスマス・イブ』も大循環系のコード進行が使用されているため、初めて聴く人もなじみやすいのではないでしょうか。

クラシックの人気曲② 『別れの曲』(ショパン)

人気曲が多いショパンの作品の中から、今回は『別れの曲』を紹介します。
『別れの曲』として知られているこの曲の正式なタイトルは、『練習曲作品10第3番ホ長調』です。
1934年に製作されたショパンの生涯を描いた映画の劇中で使用され、映画の邦題が『別れの曲』だったことから、日本では『別れの曲』として親しまれています。

出だしの優しいメロディーが印象的な曲ですが、元々は技術の向上を目的とした練習曲であるため、中間部の激しい旋律はかなり高度な技術が必要です。
出だしの有名な部分は弾きやすいですが、途中から高度になり挫折してしまう人も多くいます。
しかし、その分しっかりと弾きこなすことができれば大きな自信となるでしょう。

ショパン自身も「このようなメロディーは二度と作れない」と語り、自分の作品の中で最高傑作だと言ったとされる名曲です。

クラシックの人気曲③ 『月の光』(ドビュッシー)

ドビュッシーはフランスの印象派を代表する作曲家ですが、『月の光』はドビュッシーの代表曲ともいえる有名な曲です。
映画やドラマにも数多く使用されているほか、女子フィギュアスケートの浅田真央さんが、2008年シーズンのショートプログラムに使用したことでも知られています。
『ベルガマスク組曲』の3曲目に収められている『月の光』は、優しく流れるように美しい旋律が印象的で、日本人好みの1曲です。

ゆったりとしたテンポですが、両手で弾くと拍子の取り方が難しく、決して簡単な曲ではありません。
だからこそ練習を重ねてしっかりと自分のものにして演奏できれば、多くの人の心に響くはずです。

クラシックの人気曲④ 『愛の夢 第3番』(リスト)

“ピアノの魔術師”と呼ばれるハンガリーの作曲家リストは、多くの美しいピアノ曲を残しています。
その中でも『愛の夢』は有名で、多くのピアニストが演奏している人気曲です。
元々は歌曲として作曲された曲ですが、ピアノのソロ曲に編曲されました。
3曲で構成された曲の中で第3番が特に有名で、『3つの夜想曲(ノクターン)』という副題がついています。

歌曲として作られたときには、ドイツの詩人フェルディナント・フライリヒラートの『おお、愛しうる限り愛せ』という詩が使われていました。
通常は、右手で旋律、左手で伴奏を演奏することがほとんどですが、この曲では左手で旋律を演奏するパートがところどころあります。
慣れるまでは少し大変かもしれませんが、低音を効かせたメロディーは聴かせどころでもありますので、ぜひマスターしてください。

クラシックの人気曲⑤ 『ジムノペディ 第1番』(サティ)

フランスの作曲家エリック・サティの代表曲『ジムノペディ』は3曲で構成されていますが、1曲目の第1番が最もよく知られています。
3曲とも「Lent(ゆっくり)」という速度記号が用いられてゆったりとしたテンポで演奏されますが、その中で第1番は「ゆっくりと苦しみをもって」と指示され、少し寂しげで退廃的な雰囲気が感じられる曲です。
出だしの印象的なフレーズは映画やCMなどでも多数使用されているので、聞き覚えのある人は多いでしょう。

どことなく現代音楽にも通じる独特の雰囲気をもったこの曲は、寂しげでありながら癒し効果もあります。
「ゆっくりと苦しみをもって」という指示やこの曲がもつ静かな世界を意識して、聴いている人達を曲の世界観の中に弾き込むような演奏ができるようチャレンジしてみてください。

クラシックの人気曲⑥ 『ユーモレスク』(ドヴォルザーク)

ピアノの音色を活かした美しいメロディーの曲が続きましたが、少し雰囲気の変わった曲を紹介します。
交響曲『新世界』などで知られるドヴォルザークは、チェコの作曲家です。
『ユーモレスク』とは、器楽曲の形式の1つで、「ユーモラスで軽やかな小曲」を意味します。
ドヴォルザークの『ユーモレスク』は8曲の“ユーモレスク”を集めた構成ですが、その中で1番有名でよく演奏されている曲は7曲目です。

ドヴォルザークがアメリカに滞在しているときに作品の構想を練り、チェコに里帰りした際にまとめ上げたと言われています。
アメリカからの帰り道に乗った電車の中から見た景色をモチーフにしたという説もあり、軽やかでユーモアにあふれた曲ばかりのため『ユーモレスク』というタイトルにしたようです。
聴く人も楽しい気持ちになり、リラックスして聴ける曲なので、演奏会や発表会のよいアクセントになるのではないでしょうか。

クラシックの人気曲⑦ 『主よ、人の望みの喜びよ』(バッハ)

数多いバッハの名曲の中から、今回は『主よ、人の望みの喜びよ』を選びました。
“音楽の父”とも呼ばれるドイツを代表する作曲家であるバッハは、プロテスタントの教会で歌われる教会カンタータを200曲ほど作曲しています。
『主よ、人の望みの喜びよ』は、教会カンタータの第147番『心と口と行いと生活で』の最後に収められた曲です。
作曲された当時はオルガン用に作られましたが、現在ではピアノソロでたくさん演奏されています。
この曲も、テレビなどあらゆるところでBGMとして使われているので、聞き覚えがある人が多いでしょう。
ゆったりと荘厳な雰囲気の曲を弾きこなせると、聴いている人達を唸らせられるのではないでしょうか。

クラシックの人気曲⑧ 『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』(モーツァルト)

モーツァルトも、バッハに負けず劣らず数々の有名曲や人気曲がありますが、その中から『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』を紹介します。
この曲はモーツァルトが亡くなってから36年後に初めて出版され、モーツァルトの死後に知られるようになった曲です。
しかし、今ではモーツァルトの代表曲の1つとして、多くの人に愛される曲になりました。
この曲は5楽章からなる曲ですが、第2楽章の楽譜が見つかっていないため4楽章で演奏されています。

タイトルの『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』は、ドイツ語で「小さな夜の曲」という意味で、『セレナード第13番』とも呼ばれるようにモーツァルトが13番目に作ったセレナードです。
セレナード(セレナーデ)とは日本語にすると“夜曲”や“小夜曲”と呼ばれ、元々は夜に恋人が住む家の窓から歌われたり演奏されたりする曲のことでした。
ぜひ夜の雰囲気を感じ、ロマンティックに演奏してみましょう。

クラシックの人気曲⑨ 『春の歌』(メンデルスゾーン)

ロマン派時代を代表するドイツの作曲家メンデルスゾーンも数多くの名曲を残しています。その中でも特に有名で人気の高い曲が『春の歌』です。
メンデルスゾーンは15年もの歳月をかけて、全8巻48曲が収められた『無言歌集』というピアノソロの作品集を発表しました。
『春の歌』は、『無言歌集』の第5巻の6曲目に収められています。

軽やかなメロディーと低音部の装飾音が特徴的で、タイトル通り春らしい暖かさに満ちた曲です。
春に開催される演奏会によく似合うのはもちろんですが、春以外の季節に演奏すると聴いている人を春の世界に誘うことができるのではないでしょうか。
また、多幸感に溢れた曲調はお祝いの席などにもよく合うでしょう。

クラシックの人気曲⑩ 『悲愴』(ベートーヴェン)

ベートーヴェンも数多い名曲がありますが、ピアノ曲と言えば『悲愴』(ピアノソナタ第8番)、『月光』(ピアノソナタ第14番)、『熱情』(ピアノソナタ第23番)の“3大ピアノソナタ”を思い浮かべる人が多いでしょう。
その中から、今回は『悲愴』を紹介します。
ベートーヴェンの全38曲のピアノソナタの中でも、『悲愴』が最も知られている曲と言ってよいでしょう。

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〜J-POP編〜人気曲10選!

JPOP人気曲

クラシック編に続き、J-POPの人気曲も10曲紹介します。
90年代以降の曲の中から、国民的な大ヒット曲やアニメソングなど聞き覚えのある曲ばかりなので、どの曲を演奏しても盛り上がること間違いなしです。
また、全てボーカル曲なので、ピアノソロで演奏することで雰囲気が変わり新鮮に聴いてもらえるでしょう。

尚、J-POPは楽譜によって難易度やアレンジが異なるため、自分に合った楽譜を選ぶことをおすすめします。

J-POPの人気曲① 『Lemon』(米津玄師)

2018年に放送されたドラマ『アンナチュラル』の主題歌として書き下ろされ、大ヒットした曲です。
大切な人を失った喪失感や悲しみを描いた原曲は、米津玄師さんの切ないボーカルが印象に残ります。
原曲の世界観を、ピアノでも強弱を効かせながら低音のリズムと高温のメロディーのハーモニーを、ドラマティックに表現しましょう。

J-POPの人気曲② 『紅蓮華』(LiSA)

テレビアニメ『鬼滅の刃』のテーマ曲として2019年にリリースされ、大ヒットしました。
原曲はアップテンポで、LiSAさんの情熱的なボーカルと激しいサウンドが魅力的です。
ピアノでは激しく弾いても、ピアノ独特の美しい音色が原曲とは一味違った雰囲気を醸し出すでしょう。
テンポが速い曲は弾きながら走ってしまいがちですが、テンポのキープを心掛け、かっこよく演奏してください。

J-POPの人気曲③ 『残酷な天使のテーゼ』(髙橋洋子)

1995年にリリースされた高橋洋子さんの『残酷な天使のテーゼ』は、テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のオープニングテーマとしておなじみです。
リリースから30年近く愛され続けているこの曲は、カラオケランキングでも常に上位にランキングされる人気曲なので、盛り上がること間違いなしです。
スローな出だしから一転、テンポが速くなる曲の構成を意識し、メリハリのある演奏を心掛けるとよいでしょう。

J-POPの人気曲④ 『ハナミズキ』(一青窈)

2015年にリリースされた一青窈さんの『ハナミズキ』も、長く愛され続けている曲です。
原曲も美しいピアノから始まり、曲の後半からリズム隊やストリングス、コーラスが加わる感動的な構成となっています。
心を込めて丁寧に演奏し、多くの人に愛されているこの曲の優しい世界観を表現してください。

J-POPの人気曲⑤ 『千本桜』(feat.初音ミク)

ボカロ曲を代表する初音ミクの大ヒット曲です。
原曲が発表されたのは2011年ですが、2013年には和楽器バンドがカバーしたバージョンも大ヒットしました。
2015年の『第66回NHK紅白歌合戦』では、特別枠として歌手の小林幸子さんが歌唱したのも大きな話題になったので、ボカロ曲に詳しくない人達にもよく知られています。
リズムが崩れないようしっかりと練習し、激しく演奏してみてください。

J-POPの人気曲⑥ 『Subtitle』(Official髭男dism)

大人気バンド、通称“ヒゲダン”が2022年の大ヒットドラマ『silent』の主題歌として配信限定シングルとしてリリースし、大ヒットした曲です。
切ないドラマを盛り上げた切ないこの曲を表現するのに、ピアノはとても適しています。
メロディーを聴くだけでドラマの名シーンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
速いリズムも多く出てきますが、感情を込めて繊細に弾いてみましょう。

J-POPの人気曲⑦ 『アイドル』(YOASOBI)

テレビアニメ『【推しの子】』のテーマ曲として、記録的大ヒットとなっているYOASOBIの楽曲です。
その人気は、日本のみならず海外でも高く評価されています。
さまざまな要素が詰め込まれ、転調を繰り返す曲の構成は、ピアノで演奏するにはかなり難易度が高いでしょう。
しかし、弾きこなすことができれば間違いなく会場は盛り上がり、強い印象を残すことができるはずなので、チャレンジしがいがある1曲だと言えます。

J-POPの人気曲⑧ 『First Love』(宇多田ヒカル)

1999年にリリースされ、日本の音楽史上最高となる800万枚近くを売り上げた宇多田ヒカルの1stアルバム『First Love』のタイトル曲です。
3枚目のシングルとしてアルバムからシングルカットされて、大ヒットしました。
失くした恋を歌った切ない歌詞とメロディー、そして宇多田ヒカルさんの切ないボーカルが胸を打つ名曲です。
ピアノでも切なさいっぱいに表現し、聴いている人の胸を打つ演奏にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

J-POPの人気曲⑨ 『新時代』(Ado)

大ヒット映画『ONE PIECE FILM RED』の主題歌として、Adoが歌い大ヒットしました。
Adoは映画の中でも、ヒロインの“ウタ”の歌唱パートを担当したことも大きな話題となりました。
疾走感のあるサウンドとAdoの迫力あるボーカルが魅力のこの曲を、ピアノでもメリハリのある演奏を心掛け、新時代を感じさせる力強い表現にチャレンジしましょう。

J-POPの人気曲⑩ 『春よ、来い』(松任谷由実)

1994年に同名のNHK朝の連続テレビ小説主題歌としてリリースされた、ユーミンこと松任谷由実さんのヒット曲です。
原曲もピアノが大々的にフィーチャーされており、春の川の流れを思わせる流れるようなピアノが心に残ります。
日本の春の美しさを表現し、聴いている人の心に訴えかけるように心を込めて演奏してください。

まとめ

有名ピアノ曲:まとめ

人前で弾けたらかっこいい有名曲を、クラシックとJ-POPそれぞれ10曲ずつ紹介しました。
好きな曲、弾いてみたい曲はありましたか?
今回紹介した20曲は、どの曲も決して簡単に弾ける曲ではありません。
しかし、練習を重ねて弾きこなせるようになれば、聴いている人達の心をつかむことは間違いありません。
大きな達成感を得ることもできるでしょう。ぜひ、チャレンジして、多くの人の心を魅了してください。

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