ピアノ歴20年以上のWEBライターです。コンクールや受験、さらにピアノ指導経験を活かした記事作成を行っています。
目次
- 事前に確認しておくことは?
- 出場者の身長に適した補助ペダル選び
- 補助ペダルや足台の持ち込みは可能か
- 補助ペダルはレンタルできる?
- 補助ペダルの設置は係員さんにお願いできる?
- 椅子の高さ
- 時間制限はある?
- 補助ペダルとアシストペダルの違い
- 失敗しない設置方法のコツとは?
- 補助ペダルを設置する時のチェックポイント
- 補助ペダルの設置方法をタイプ別にご紹介
- 補助ペダル(例 M-60)
- アシストペダル
- 使わない左ペダルの金具の調整は必要?
- ステージ上でのマナーは?
- 失礼のない服装や靴は?
- ステージ入退場の順番は?
- お辞儀は必要?
- 補助ペダルの設置を待つ時の姿勢
- 持っていると便利なペダル関連グッズをご紹介
- ピアノ補助ペダル用キャリングケース
- YOSHIZAWA アシストキャリングバッグ
- イージーペダル
- ピアノ足台(ペダルなし)
- 滑り止めマット
- まとめ〜ピアノの補助ペダルをスムーズに設置〜
体が小さく、足が床に届かない子どもがピアノを弾く時は、補助ペダルや足台を設置しなければなりません。
また、ペダルを使う曲を演奏する時は、ピアノ本体のペダルと連結させたり、アシストペダルを装着する必要があります。
特に、完成度の高い演奏が望ましいピアノコンクールにおいて、ペダリングも重要なポイントとなるため、補助ペダルの設置には注意が必要です。
さらに、ピアノコンクールの会場によっては「補助ペダルの設置は参加者側が行う」と決められているケースも少なくありません。
となると、コンクールに参加するお子さんの補助ペダルの設置は、保護者の方が行うことが多いと思います。
お子さんが本番で力を発揮するための、重要な役割と言えますね。
そこで今回は、ピアノコンクールのステージで補助ペダルを設置する際の注意点やコツ、ステージマナーについて解説いたします。
事前に確認しておくことは?
ピアノコンクールで補助ペダルを使用する際は、事前に6つのポイントを確認しておくと安心です。
- 出場者の身長に適した補助ペダル選び
- 補助ペダルや足台の持ち込みは可能か
- 補助ペダルはレンタルできる?
- 補助ペダルの設置は係員さんにお願いできる?
- 椅子の高さ
- 時間制限はある?
では、一つずつ具体的に解説していきますね。
出場者の身長に適した補助ペダル選び
まずは、ピアノコンクールに出場する子の身長に適した補助ペダルを決めておきます。
ピアノ教室では、先生が生徒さんに合った補助ペダルを使ってレッスンをしてくれるので、自宅のピアノ練習用も同じタイプが理想的です。
参考までに、身長ごとのおすすめ補助ペダルをご紹介しますね。
身長110cm〜 | 例:M60・M60R+
|
身長120cm〜 | 例:Clover・KP-W1
|
身長130cm〜 | アシストペダル+アシストハイツール +スツールを組み合わせて使用
|
補助ペダルや足台の持ち込みは可能か
ピアノコンクールでは、決められた補助ペダルや足台を使うケースや出場者の持ち込みが許可されているなど、ルールはさまざまです。
そのため、ピアノコンクールに参加する際はペダルの持ち込みが可能か、応募要項などで事前に確認しておきましょう。
ちなみに、ほとんどのピアノコンクールでは補助ペダルや足台の持ち込みが可能ですが、セッティングは出場者側と決められていることが多いですね。
以下は、主なピアノコンクールの補助ペダル・足台についてまとめています。
日本クラシック音楽コンクール | 補助ペダルまたは足台の会場用意なし 出場者側で持ち込み |
ピティナピアノコンペティション | 会場ごとに異なる |
全日本ジュニアクラシック音楽コンクール | 会場用意なし 補助ペダルや足台は出場者持ち込み |
フレッシュ横浜音楽コンクール | M-60/ 足台あり・持ち込み可 セッティングは係員さんが 行い、本番前に調整の時間あり |
埼玉ピアノコンクール | M-60 (会場用意)・出場者の持ち込み可 |
ブルグミュラーコンクール | 開催地区によって異なる 例:日比谷会場は補助ペダル・足台あり |
補助ペダルはレンタルできる?
ピアノコンクールの主催者側が補助ペダルや足台を用意している場合は、出場者が持参せずレンタル可能です。
ただし、機種が限られていたり、使い慣れていないタイプなどのリスクがあるのでご注意ください。
さらに、アシストペダルは会場に用意されていないため、出場者が使用しているものを持ち込むことになります。
コンクールによっては、応募要項にレンタル可能な補助ペダルや足台の機種が記載されていることもあります。
それでも不安であれば、コンクール事務局にお問い合わせをして確認しておくと安心ですね。
補助ペダルの設置は係員さんにお願いできる?
ほとんどのピアノコンクールでは、補助ペダルまたは足台の設置は出場者側が行うように決められています。
ただし、参加人数や補助ペダルの利用者が少ない予選会などでは、コンクールの運営スタッフさんにお任せできるケースもあります。
補助ペダルや足台の設置についてのルールも、コンクールの応募要項などで事前に確認してください。
椅子の高さ
学生向けのピアノコンクールでは、背もたれ付きのピアノ椅子を使用することが多いです。
このタイプは高さを目視できるので、子どもがステージ上でも調節しやすくなっています。
しかし、ピアノ教室や自宅では横幅が広いベンチタイプを使用している方も多いでしょう。
ベンチタイプの場合は高さが無段階調節できますが、なかなか自分が弾きやすい高さにならないことも。
補助ペダルや足台を使うとなると、椅子の高さはとても重要になります。
そのため、コンクールで使用する椅子の高さやタイプを知っておくと、当日慌てることなくセッティングができると思いますよ。
時間制限はある?
参加人数が多く、タイムスケジュールが細かく決められている場合、一人あたりの持ち時間が補助ペダルの設置を含むケースがあります。
例えば、ピティナピアノコンペティションでは、審査時間は入退場・補助ペダルまたは足台のセッティングが含まれます。
このように、出場者がステージに出た瞬間から審査が始まることを想定して、補助ペダルがスムーズに設置できるように慣れておくと安心です。
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補助ペダルとアシストペダルの違い
まずは、ピアノの補助ペダルとアシストペダルの違いを解説いたします。
設置方法も異なるので、参考にしてみてください。
一般的に、補助ペダルはピアノを習い始めたばかりの幼児から小学校低学年向けです。
一方、アシストペダルは、もう少しで足が床に届くお子さん向けの補助器具と言えます。
補助ペダル・足台 | アシストペダル | |
---|---|---|
特徴 |
足台とペダルが一体化 しているタイプ。 ペダルなしで台のみを足台 または補助台と呼ぶ。 |
ペダルに直接装着して 使用するタイプ。 アシストスツール(台)と 組み合わせて使用。 |
おすすめ ポイント |
|
|
注意点 | 補助ペダルの場合、 付属ペダルと金具を 連動させるため、重みがある。 |
アシストペダルを使用する 場合は、台やハイツールと いったアイテムが必要。 |
失敗しない設置方法のコツとは?
ここからは、ピアノの補助ペダルを設置する際の注意点やコツをご紹介します。
コンクールでは、できるだけスムーズに設置できると好印象です。
(採点基準には入りません)
補助ペダルを設置する時のチェックポイント
補助ペダルの設置に失敗しないように、必ずチェックしてほしいポイントがあります。
これを間違えると補助ペダルがピアノ演奏の妨げになってしまうので、事前に確認してみてくださいね。
- 椅子の高さ
- ピアノ本体のペダルと補助台の位置
大切なのは、ピアノの椅子に座った時に足が窮屈にならないことです。
補助ペダルが高すぎて膝とピアノの間が狭くなると、弾きにくくなります。
一方、補助ペダルが低くかかとが浮いてしまうと、姿勢が安定しません。
ペダルに足を置いた時、かかとで支えられる高さを目安に設置してみてください。
ちなみに、ピアノの椅子の高さ調節はお子さん自身にお任せしてみても良いと思います。
次に、ピアノ本体のペダルと補助台の位置をチェックしてみましょう。
ペダルを連結させる場合は、接地面がきちんとペダルにのるように調整してください。
可能であれば、コンクール本番前のレッスンに同行して、先生から補助ペダルの設置についてチェックしていただくと安心ですよ。
補助ペダルの設置方法をタイプ別にご紹介
それでは、補助ペダルとアシストペダルそれぞれの設置方法とコツをご紹介します。
コンクール本番で緊張して正確に設置できず、演奏に影響が出てしまったという失敗談も耳にするので、慌てずに行えると良いですね。
補助ペダル(例 M-60)
補助台とペダルの一体型でよく使われるM-60は、ピアノコンクールの会場でもおなじみの機種です。
補助ペダル設置の手順は以下の通り。
- 補助ペダルの裏側にある調節金具を緩めておく
- 左右のネジを回して補助台の高さを調節
- ペダル本体に補助器具がのっているか確認
- 蝶ネジをしめてペダルを固定
- 手で補助ペダルを押して動作確認をする
- ペダル本体が動いていれば設置完了
時間に余裕があれば、お子さん自身にも補助ペダルの動作確認をしてもらうと安心ですね。
ちなみに、演奏終了後に補助ペダルを外す時は、調節金具のネジを緩めてゆっくりピアノ本体から離してください。
無理やり外そうとすると、不快な音が鳴ってしまうので要注意。
アシストペダル
ピアノ本体のペダルに直接装着するアシストペダルは、高さを調整するハイツールや台の設置が必要です。
手順は簡単ですが、台の高さの微調整は入念にチェックしましょう。
- アシストペダルをピアノ本体のペダルに差し込み、ネジで固定
- ハイツールを伸ばして高さ調節をする
- アシストスツール(台)を設置
アシストスツールは、補助ペダルと同じくかかとが浮かないように調節しましょう。
また、台の下に滑り止めマットを敷いておくと安心安全です。
高さは、アシストスツール用のブロックを使って3段階に調節できます。
コンクールで使用する際は、アシストペダル・ハイツール・アシストスツールの3点を忘れずに持参してください。
使わない左ペダルの金具の調整は必要?
補助ペダルは、よく使うダンパーペダルとソフトペダルの2種類がついています。
設置する際はピアノ本体のペダルと連結させますが、左ペダルを使用しない場合、金具の調整は不要です。
ただし、補助ペダルの安定性に不安があれば、念のため左ペダルも連結させておくことをおすすめします。
ステージ上でのマナーは?
ここからは、ピアノコンクールで補助ペダルや足台の設置を行う際のステージマナーについてお話しますね。
補助ペダルのセッティングとはいえ、演奏をするお子さんと一緒にステージに出ていくので、服装や靴などに注意が必要です。
失礼のない服装や靴は?
主役はピアノを演奏するお子さんなので、補助ペダルの設置をする保護者の方は派手すぎない服装やスーツスタイルが好ましいです。
また、床にしゃがみ込むような位置でセッティングを行うため、スカートは避けた方が良いです。(あくまでも自己責任)
さらに、髪の毛が長い方は、補助ペダルの設置時だけでも束ねた方がスムーズに行えて、審査員の先生の印象も良いと思います。
靴は、ヒールのようにコツコツと足音が響くものは不向きです。
緊張感のある静けさの中、足音だけが豪快に響いていると気まずいですよね。
ステージ入退場の順番は?
まずは、ピアノを演奏するお子さんが先にステージに登場して、補助ペダルを設置する方が後に続くと良いですね。
そして、お子さんがピアノの前でお辞儀をしている間に、補助ペダルを設置します。
完了したら速やかに退場して、お子さんの演奏を見守ってあげましょう。
演奏が終わったら再びステージに出て補助ペダルを外し、お子さんに続いて退場という流れになります。
お辞儀は必要?
補助ペダルや足台を設置する方は、お子さんと一緒にお辞儀をする必要はありません。
ステージに出たら、お子さんがお辞儀をしている間に補助ペダルのセッティングを始めてください。
演奏が終わり、補助ペダルを外した時もお辞儀をせず退場して大丈夫です。
補助ペダルの設置を待つ時の姿勢
ピアノを演奏するお子さんのステージマナーになりますが、補助ペダルの設置を待つ時は、正面または横向きで立っていると好印象です。
ついピアノの方を向いて客席に背中を向けてしまいがち、という経験はありませんか?実は、私もあがり症で幼少期によく注意されていました。
緊張しているお子さんが気持ちよく演奏できるように、補助ペダルを設置する方はできるだけリラックスしてスムーズなセッティングを心がけてくださいね。
持っていると便利なペダル関連グッズをご紹介
最後に、補助ペダル関連の便利グッズをご紹介します。
補助ペダルの持ち運びが多い方必見の専用バッグなど、おすすめグッズをピックアップしました。
ピアノ補助ペダル用キャリングケース
ピアノと台の一体型補助ペダルの持ち運びに便利なグッズです。
手持ちまたは肩掛けが可能で、使わない時は折りたたんでコンパクトになります。
国内で販売している補助ペダルの機種であれば、ほとんどの機種に対応しています。
収納する際は、台を限界まで下げると入れやすいですよ。
YOSHIZAWA アシストキャリングバッグ
こちらは、アシストペダルとハイツール、アシストスツール用のバッグです。
衝撃吸収素材が使われているので、破損防止にも効果的。
さらに、ショルダーと手提げの2WAYタイプで、子どもでも持ち運びができる軽さになっています。
イージーペダル
身長130cmくらいの子どもに最適な補助ペダルです。
アシストペダルよりもシンプルで使いやすく、ピアノのペダリングの習得にもおすすめ。
さらに、ペダルが付属していない足台と併用すると、姿勢が安定します。
ピアノ足台(ペダルなし)
アシストペダルの使用時にも便利な無段階調整のフットスツールです。
両ハンドル仕様で上下の調節が簡単、さらにお子さんの成長に合わせて微調整も可能。
一方、ペダルを使わない時はピアノ本体のペダルが隠れるまで奥に設置できるので、姿勢が安定します。
滑り止めマット
自宅のピアノ練習室で使える滑り止めマットは、補助ペダルをや椅子の安定性を高め、正しい姿勢を保つことができます。
また、体が小さいお子さんがピアノの椅子に座る際に、滑ってしまう危険があるのでマットを敷いておくと安全です。
まとめ〜ピアノの補助ペダルをスムーズに設置〜
今回は、コンクールにおけるピアノの補助ペダルやアシストペダルの設置について解説してきました。
コンクールとなると、補助ペダルが必要な子でもペダルを使う曲を演奏する機会が多いですよね。
さらに、補助ペダルの設置を担う保護者の方も気が気でないと思います。
しかし、補助ペダルの設置は手順を覚えてしまえば簡単ですので、慌てず落ち着いて行ってくださいね。
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