私は、小学校2年生から5年生までピアノ教室に通ったのがピアノとの出会いです。その後、高校2年生のときに保育士を目指し、再び子どもの頃に通っていた教室で短大卒業まで習いました。保育士になってからは毎日ピアノを弾きながら子ども達と歌ったりポピュラーピアノを習ったり、自作の曲でピアノの弾き語りをして活動していた時期もあります。現在は音楽教育であるリトミック講師の資格を持ち、ライターのほかにリトミック講師としても仕事をする毎日です。
目次
こんにちは。元保育士Webライターのナイスです。
数多い楽器の中でも、習い事の定番といえばピアノではないでしょうか。
幼い頃からピアノを習い始める人も多いですが、社会人になってから習い始める人や定年後に習い始めるシニアの方もいます。
お子さんにピアノを習わせようと考えている保護者の方や、趣味としてピアノを習いたいと思っている社会人の方もいらっしゃるでしょう。
今回の記事は、ピアノを習うと「どんな効果があるのか」「どんな能力が身に付くのか」など、ピアノの習い事について解説します。
習いたいと思っている人や迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
ピアノは子どもにとって無駄な習い事?
ピアノは子どもの習い事の定番ですが、ピアノは趣味でやるものであり、習わせても無駄なのではないかと迷っている保護者は多くいます。
スポーツは身体機能や協調性などさまざまな効果が広く知られていますが、ピアノを習わせるメリットには何があるか疑問に思う人も多いでしょう。
しかし、ピアノを習うことは子どもにとって決して無駄なことではありません。
なぜなら、ピアノが弾けるようになると音楽的な力が育まれるだけではなく、音楽以外の能力も伸びるためです。
ピアノを通して身に付く力は、子どもが今後生きていくうえで大切なものや勉強に役立つものなど数多くあります。
子どもだけではなく、大人にとってもピアノを習うことでよい効果や影響が得られます。
ピアノを通して習得できる能力や効果9選
ピアノ教室に通うと、教則本や楽譜を使って練習をします。
楽譜の読み方から指導があるため、楽譜の読み方や読む能力が身に付きます。
慣れると、簡単な曲なら初見で楽譜を見て、すぐに弾きこなせるようにもなるでしょう。
誰でも最初は、何度もつっかえたり間違えたりしながらピアノの練習をして、少しずつ弾けるようになります。
規則正しいテンポで弾くことも、初めは難しいでしょう。
しかし、上達すると曲の頭から最後まで通して止まらず、テンポをキープして弾けるようになります。
上達するまでの練習を通して音感やリズム感なども身に付くでしょう。
そのほかにも、拍子、さまざまな音楽記号、曲の構成や音楽ジャンルなどピアノを通して音楽の基礎力や知識が身に付くことは間違いありません。
今後、ピアノ以外の楽器や歌、ダンスなど音楽に関わるさまざまな新しいチャレンジをする機会に大きな力になるはずです。
また、音楽がもっと好きになり、日常生活の中でもより音楽を楽しむ力も身に付くでしょう。
① 音楽の基礎力
ピアノ教室に通うと、教則本や楽譜を使って練習をします。
楽譜の読み方から指導があるため、楽譜の読み方や読む能力が身に付きます。
慣れると、簡単な曲なら初見で楽譜を見て、すぐに弾きこなせるようにもなるでしょう。
誰でも最初は、何度もつっかえたり間違えたりしながらピアノの練習をして、少しずつ弾けるようになります。
規則正しいテンポで弾くことも、初めは難しいでしょう。
しかし、上達すると曲の頭から最後まで通して止まらず、テンポをキープして弾けるようになります。
上達するまでの練習を通して音感やリズム感なども身に付くでしょう。
そのほかにも、拍子、さまざまな音楽記号、曲の構成や音楽ジャンルなどピアノを通して音楽の基礎力や知識が身に付くことは間違いありません。
今後、ピアノ以外の楽器や歌、ダンスなど音楽に関わるさまざまな新しいチャレンジをする機会に大きな力になるはずです。また、音楽がもっと好きになり、日常生活の中でもより音楽を楽しむ力も身に付くでしょう。
② 根気
ピアノが上達するためにはレッスンのときだけではなく、家での練習が必要です。
新しい曲を弾いてみたりレッスンで指導されたことを復習したり、次のレッスンまでに練習することで上達します。
習い始めたばかりの頃や難しい曲に挑戦すると、最初はなかなか弾けずもどかしく感じるものです。
しかし、あきらめずに根気よく続けて弾けるようになると大きな達成感が得られるでしょう。
ピアノは日々の練習の積み重ねによって上達しますが、そのためには根気強さが必要です。
ピアノを長年続けると、ピアノのテクニックだけではなく練習することが習慣化し、根気強さも身に付く効果があります。
勉強や仕事、スポーツなどさまざまな場面で役に立つはずです。
③ 集中力
ピアノを弾くときは楽譜を読みながら右手と左手で別々の演奏をするため、集中力がなければ弾くことはできません。
そのため、ピアノの練習を続ければ、集中力が身に付きます。
集中力も根気と同様に勉強や仕事、スポーツなどありとあらゆる場面で大きな力を発揮するでしょう。
④ 空間認知力
ピアノは楽譜と鍵盤の両方を見なければなりませんが、楽譜だけを見ていると鍵盤をミスタッチしてしまい、鍵盤だけを見ていると楽譜が目で追えなくなり演奏は止まってしまうでしょう。
そのため、楽譜と鍵盤の両方を交互に見なければなりません。
しかし、ピアノ演奏に慣れてくると段々と鍵盤を見なくても弾けるようになります。
演奏に慣れることで指の間隔を感覚で覚えられるのと同時に、空間認知能力が養われるのです。
⑤ 表現力
ピアノは、ただ楽譜に沿ってメロディーとリズムを弾けばよいものではありません。
曲によってテンポが速い曲やゆっくりな曲、明るい曲と暗い曲などさまざまな曲調があります。
また、1曲の中でもテンポや強弱が変化することもあるので、表現力が必要です。
曲調をとらえ、楽譜の指示どおりにメリハリをつけて演奏することで表現力が磨かれます。
⑥ 感性
表現力とともに、感性も磨かれていくでしょう。
最初は楽譜に書かれている記号や指示どおりに弾きますが、徐々に自分なりの表現ができるようになります。
楽譜通りに弾くだけではなく曲の特徴を理解し、自分で思ったように弾くことで感性がより育まれていくことも期待できるでしょう。
⑦ 脳の活性化
ピアノを弾くには、全身のさまざまな器官を使います。
- 楽譜を読む→目で見る(視覚)、理解する、考える
- 鍵盤を弾く→両手の10本の指を細かく動かす、右手と左手で違う動きをする
- 曲のニュアンスを表現する→楽譜を見たり自分で曲調をとらえたりして理解した(考えた)表現を実践する。
- ペダルを踏む→足を動かす、曲や楽譜を理解し、考え、適切な箇所で適切に踏む。
以上のようなピアノを演奏するための一連の動きをすることで、脳の活性化につながります。
幼児であれば、脳の発達に大きな効果があることは間違いありません。そして、高齢者には非常によい刺激になることでしょう。
⑧ 情緒の安定
音楽は情緒を安定させる力があります。
気分が沈んだときに音楽を聴くことで元気になれることがありますが、ピアノを演奏するとさらに心が落ち着くでしょう。
ピアノの柔らかい音色は聴くだけで気持ちを癒す効果がありますが、自らその音色を奏でることで自然と情緒は安定します。
子どもにとっては、ピアノを習って日常的に弾くことで情緒の安定が期待できます。
また、仕事などいろいろなストレスを抱えている大人にとっては、集中してピアノを弾くことでストレスが解消されたり気持ちが落ち着いたりできるでしょう。
⑨ 記憶力
同じ曲を繰り返し弾くことで自然に楽譜を覚え、楽譜を見なくても弾けるようになります。
また、ピアノを弾くといろいろな和音を示すコードや楽譜に記載されているさまざまな記号など、覚えなくてはいけないことが案外多くあるのです。
したがって、ピアノを長く続けると記憶力も養われていくでしょう。
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ピアノを習うデメリット
ピアノを習うことで習得できる能力や効果は、上記のほかにも発表会など人前で演奏する機会を通して度胸が付いたり、グループレッスンや連弾などを通して協調性が育まれたりする効果もあります。
以下の記事でも紹介していますので、ぜひお読みください。
これだけたくさんの効果があるので、メリットが大きいことは理解できたことと思います。
しかし、何事もメリットがあれば、必ずデメリットもあるものです。
ここでは、ピアノを習うことのデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。主なデメリットを3つ紹介します。
① 費用がかかる
ピアノに限らず習い事には月謝がかかりますが、ピアノ教室の月謝はほかの習い事と比較すると金額が高いイメージをもつ人が多くいます。
教室によって月謝は違いますが、相場は4,000円〜10,000円ほどと言われており、一般的に大手のピアノ教室の月謝は個人の教室に比べて高い傾向にあります。
どちらにしても、ほかの習い事に比べて特別高いわけではありません。
ただし、教則本や楽譜などの教材費や発表会に参加する場合、参加費や衣装代など月謝以外の費用もかかります。
スポーツ系の習い事にもユニフォームやシューズ、ラケットなどの費用や、遠征費、大会参加費などの臨時出費はあるため、ピアノだけが特別お金がかかるわけではないでしょう。
そして、前述したようにピアノは家での練習が必要です。
元々家にピアノがある家庭は良いですが、家にピアノがない場合はピアノを購入しなければなりません。
将来、ピアニストや音大を目指して本格的にやっていくのであれば生ピアノがよいですが、長く続けられるかどうかわからない人は、最初は安価なキーボードから始めても大丈夫です。
スペースの問題もあり、特に賃貸のアパートに暮らしている家庭など生ピアノを置く場所がない家庭は、サイズの小さいキーボードでもよいでしょう。
主に夜練習をする社会人も、音量調節やヘッドホンが使える電子ピアノやキーボードがおすすめです。
② 時間の確保が必要
家での練習が必要なため、勉強や遊び以外に練習の時間を確保する必要があります。
忙しい社会人は、毎日練習することが難しいかもしれません。
しかし、本来は休みの日だけ3時間練習するよりも、毎日30分練習するほうがピアノは上達します。
うまく時間を使って、練習時間を確保することが、上達するためには大切です。
③ 上達までに時間がかかる
ピアノは、始めてすぐ上手に弾けるようになるほど簡単なものではありません。
上達するには長い時間がかかり、努力をコツコツ積み重ねていくことが必要です。
せっかくピアノを購入して習い始めても、上達する前にあきらめてやめてしまうケースもあります。
ピアノを習う前にデメリットを確認しましょう
以上のデメリットを踏まえ、習う前には「ピアノの購入について」「日々の練習ができるか」「長く続ける意思はあるか」など、親子で確認することをおすすめします。
大人の場合は、「なぜ習いたいのか」「目的は何か」など、自分の気持ちを確かめましょう。
ピアノの前にリトミックを習うと効果的
「リトミック」をご存じでしょうか。
リトミックとは、スイスの音楽教育家であり作曲家のエミール・ジャック=ダルクローズ(Emile Jaques‐Dalcroze 1865〜1950)が考えだした音楽教育法です。
音楽教育ですが楽器の演奏法や理論を学ぶのではなく、音楽を身体で体験します。
リトミックのカリキュラムは3歳未満児からありますが、低年齢のカリキュラムはピアノの音に合わせて挨拶や返事をしたり、身近な動物や食べ物、動作などの模倣遊びをします。
強弱やテンポ、音の高低などの音楽のニュアンスを、自然に身体で覚えていくのです。
ピアノは片手ずつだと上手に弾けるのに、両手一緒に弾こうとすると途端に難しくなって苦労する人はたくさんいます。
しかし、リトミックでは身体で音楽を表現したり、口(言葉や歌)・手の動作・足の動作を別々に行うことで音感が身体に育まれます。
そのため、右手と左手の別々の動きに対応したり複雑なリズムを弾きこなせるようになります。
したがって、ピアノを習うときに最初から教室に通う子よりもリトミック教室で体験してからピアノ教室に通い始める子のほうが断然上達が早いと言われています。
ピアノを習うのはまだ早い3歳未満児のうちにリトミックを習い、音楽的力を身体にしみこませてからピアノを習い始めるのは、上達するための1つの方法です。
まとめ
ピアノを習うことで得られる能力や効果について解説しました。
子どもの頃にピアノ教室に通うと、ピアノのスキル以外にも生活や勉強、今後の人生に役立つ多くの能力が身に付きます。
また、大人も趣味としてピアノを習うことで生活やその後の人生が豊かで実り多いものになるはずです。
ピアノを習うか検討している人は、紹介したデメリットも踏まえて検討してみてください。
見学や体験レッスンに対応してもらえる教室もあるので、利用してみるのもおすすめです。
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