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【徹底解説】ピアノは何種類あるの?選び方のコツやおすすめのメーカーもご紹介!

Written by
2023.08.16
うらやまはるく
【執筆・監修】うらやまはるく

7歳からピアノ。13歳から打楽器。他にもテナーサックスや沖縄三線、合唱に挑戦し幅広く取り組む。現在は飲食店での接客調理、WEBライターや打楽器指導を行っている。 尚美ミュージックカレッジ専門学校打楽器専攻卒業。大阪芸術大学通信教育部音楽学科卒業。中学校・高等学校教諭一種免許(音楽)取得。

「ピアノにはどのくらい種類があるの?」
「いずれピアノを購入したいけど、どのピアノが自分に合うのかな?」
将来的にピアノの購入を考えている人にとって、どのようなピアノを選んだらよいのか悩まれている人が多いのではないでしょうか。
筆者もピアノを購入する際は、ピアノの種類や特徴、メーカーについて十分に調べた経験があります。
この記事は音楽大学を卒業した経歴をもつ筆者が、将来的にピアノの購入を考えている人の役に立ちたいと思い、ピアノの種類や選び方についてわかりやすく解説しています。

  • ピアノを選ぶ前に知っておきたい!ピアノ2種◎
  • アコースティックピアノと電子ピアノの特徴とは?
  • メリット・デメリットはあるの?
  • 上手なピアノの選び方を伝授!
  • 〜人気のピアノメーカーを3選ご紹介!~

この記事を読むことで、ピアノの種類を具体的に理解して、自分に合った最適なピアノを選べるようになります。

ピアノを選ぶ前に知っておきたい!ピアノ2種◎

ピアノを選ぶ前に知っておきたい!ピアノ2種

ピアノには大きく分けて2種類のピアノがあります。
2種類のピアノとは、生ピアノと言われる「アコースティックピアノ」とデジタルピアノと呼ばれる「電子ピアノ」です。
「アコースティックピアノ」はさらに細分化され、コンサートホールでよく見る「グランドピアノ」と一般家庭でよく見る「アップライトピアノ」に分けられます。
ここではピアノにはどのくらいの種類があるのか解説していきます。

①アコースティックピアノ(生ピアノ)

アコースティックピアノは、別名「生ピアノ」とも呼ばれる楽器です。
アコースティックピアノは鍵盤を押した力でハンマーが弦を叩いて音を出し、弦を叩いた振動は木の板(響板)に伝わることでピアノ全体が振動して響きを生む仕組みです。
アコースティックピアノには2種類あり、「グランドピアノ」と「アップライトピアノ」に分けられています。

グランドピアノ

グランドピアノ

出典元:YAMAHA

グランドピアノはコンサートや学校などで使用されているピアノです。
奥行きが広く、弦が水平に張られていて、ハンマーは下から弦を叩いて素早く元の位置に戻るという仕組みになっています。
アップライトピアノより弦長を長く取っていて、ゆとりのある音質や重低音の響きが得られるため、幅広い演奏表現が可能です。

アップライトピアノ

アップライトピアノ

出典元:YAMAHA

アップライトピアノは一般家庭でよく使用されています。
グランドピアノの魅力を残しつつ、小さいスペースでも設置できるように奥行が短く改良されています。
音が出る仕組みとしては、弦が垂直に張られていて、ハンマーが横から弦を叩くことで音が出るようになっています。

②電子ピアノ(デジタルピアノ)

電子ピアノ(デジタルピアノ)

出典元:YAMAHA

電子ピアノは電気を通して音を鳴らすピアノです。
電子ピアノが生まれたのは約50年前で、当初はピアノの代替品として使用されてきました。
しかし、現在はアコースティックピアノの音やタッチを追及して日々進化し、アコースティックピアノに近づいています。
電子ピアノは広いスペースを必要とせず、音量調整もできるため、気軽に楽しめるピアノとして人気があります。

アコースティックピアノと電子ピアノの特徴とは?

アコースティックピアノと電子ピアノの特徴とは?

アコースティックピアノと電子ピアノではそれぞれ特徴が大きく異なります。
以下の表ではアコースティックピアノと電子ピアノの特徴を表にまとめて解説しているので、アコースティックピアノと電子ピアノの特徴を具体的に理解できるようになります。

アコースティックピアノ 電子ピアノ
弦の張り方 グランドピアノは弦を水平に張っている。
アップライトピアノは弦を垂直に張っている。
弦はなし。
音が響板から直接耳に入り、細部まで聞き取れる。
音色に個体差が出る。
アコースティックピアノほどの豊かな響きは得られない。
音色に個体差はない。
音量 ピアノ本来の音量。
指先のタッチや弾き方で音量を調整できる。
叩く力とは関係なく、
ピアノ自体に音量調整機能がついている。
大きさ
(部屋の畳数単位)
グランドピアノは約2〜2.5畳(種類による)。
アップライトピアノは約1〜2畳。
畳1畳未満。
重量 グランドピアノは255~410kg。
アップライトピアノは210~275kg。
40~80kg。
価格 グランドピアノは約100万〜300万円。
アップライトピアノは約50万〜120万円。
5万円〜。

弦の張り方

アコースティックピアノは、グランドピアノとアップライトピアノで弦の張り方が異なります。
電子ピアノは、弦が存在せず電気を通して音を出します。

音の違い

アコースティックピアノは指のタッチにより様々な音の表現が可能で、豊かな響きがあります。
電子ピアノは、豊富な機能によりピアノ以外の様々な種類の楽器音を設定することができます。
しかし電子ピアノは、指のタッチでは音が変わらず、アコースティックピアノほどの響きは得られません。

音量の違い

アコースティックピアノではピアノ本来の音量が出ます。
電子ピアノではボタン操作で音量を変えられるため、スピーカーを通すと大音量を出すことが可能です。
また、ヘッドホンを使用すれば耳に合わせた音量にすることも可能です。

大きさ

グランドピアノは、アコースティックピアノの中でも特に広さが必要です。
アップライトピアノは家庭でも置きやすい大きさに改良されているため、約1〜2畳と置きやすいサイズとなっています。
電子ピアノは弦がないため、さらにコンパクトなサイズとなっています。

重量

アコースティックピアノは成人男性約3〜5人の重さです。
一方、電子ピアノは成人男性1人の重さなのでとても軽いです。

価格

アコースティックピアノはグランドピアノとアップライトピアノでは金額が異なりますが、どちらも50万円以上はかかります。
電子ピアノは種類が豊富で、安いモデルは5万円〜購入できますが、高性能なモデルの場合は80万円以上するものもあります。

メリット・デメリットはあるの?

メリット・デメリットはあるの?

メリットとデメリットは将来的にピアノを購入するにあたって、しっかり理解しておきたいところです。
ここではアコースティックピアノと電子ピアノのメリットとデメリットを解説しています。
この記事を読んで、アコースティックピアノと電子ピアノそれぞれのメリットとデメリットを知ったうえで、どのピアノが自分に合っているか検討してみてください。

アコースティックピアノのメリット・デメリット

メリット デメリット
  • 弾き手自身の表現を存分に活かせる
  • 聴く力が育つ
  • 長く使える
  • 定期的な調律が必要。
  • 音や振動が周囲へ伝わりやすい
  • 広いスペースが必要

アコースティックピアノは、ピアノ本来の音が出るので弾き手の聴く力を育てるとともに、弾き手の指のタッチにより様々な音の表現が可能です。
また定期的な調律が必要なものの、正しいメンテナンスをしておけば長く使うことができる、というメリットがあります。
一方デメリットは、音や振動が周囲に伝わりやすいことです。
対策として、防音対策が必要になります。
また、広い設置スペースが必要なため、マンションやアパートの場合は置く場所を考えて決める必要があります。

電子ピアノのメリット・デメリット

メリット デメリット
  • メンテナンスが楽
  • 時間帯を気にせず弾くことができる
  • 軽量かつ優れたデザイン性
  • 鍵盤のタッチが軽い
  • 繊細な表現力がアコースティックピアノに劣る
  • 耐用年数が短い

電子ピアノは軽量で持ち運びやすく、ヘッドホンを付けての演奏も可能なため、夜の時間帯でも場所を気にすることなく弾くことができます。
また、耐用年数は短いものの、調律が必要ないのでメンテナンスが楽というメリットがあります。
一方デメリットは、鍵盤のタッチが軽く繊細な表現力がアコースティックピアノに劣るため、音や表現力にこだわりたい人には物足りなく感じるかもしれません。

上手なピアノの選び方を伝授!

上手なピアノの選び方を伝授!

これまでピアノの種類や特徴、メリット・デメリットを知り、ピアノについて理解してきました。
ここでは、上手なピアノの選び方について伝授していきます。
この記事を読むことで、自分が求めている条件に合ったピアノを選ぶことができるようになります。

音や表現にこだわりたい

音や表現にこだわりたい人にはアコースティックピアノが向いています。
アコースティックピアノは、指先のタッチや弾き方で音量を調整でき、多彩な表現をすることができます。
ピアノを本格的に学ぶ人や本格的に楽しみたい人にはおすすめです。

賃貸マンションやアパートで演奏したい

賃貸マンションやアパートで演奏したい人には電子ピアノが向いています。
賃貸マンションやアパートでは騒音トラブルが発生しやすい状況です。
電子ピアノは音量調整ができ、ヘッドホンを付ければ時間帯を気にせず演奏することができます。
周囲を気にせずピアノの演奏を楽しみたいのなら電子ピアノがおすすめです。

できるだけ安く購入したい

できるだけ安く購入したい人には電子ピアノが向いています。
アコースティックピアノの場合、数十万円〜数百万円するのが一般的です。
しかし電子ピアノは高価なものもありますが、5万円~購入することができます。
「価格を重視したい」「気軽にピアノを始めたい」という人は電子ピアノがおすすめです。

長く使いたい

長く使いたい人にはアコースティックピアノが向いています。
ピアノは決して安価とはいえません。
せっかく購入するのなら長く使いたいと思うところです。
アコースティックピアノは調律といったメンテナンスを定期的に行えば長く使うことができます。
一度購入したら一生使いたいと思うのならアコースティックピアノがおすすめです。

趣味で気軽にピアノを始めたい

趣味でピアノを弾きたい人には電子ピアノが向いています。
趣味でピアノを始める場合、途中苦戦する可能性がないとは言い切れません。
電子ピアノは機能性に優れ、アコースティックピアノのように広いスペースが必要ないため気軽に始められます。
趣味で気軽にピアノを始めたい人は、最初は電子ピアノを購入して、その後本格的にピアノを弾きたいと思ったらアコースティックピアノを購入するのがおすすめです。

参考サイト:ピアノの上手な選び方 種類・価格・特徴を徹底比較

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〜人気のピアノメーカーを3選ご紹介〜

人気のピアノメーカーを3選ご紹介

ここでは、人気のピアノメーカー3社を紹介しています。
この記事を読むことで自分に合ったピアノを選べるようになります。

ヤマハ

ヤマハは1897年創業の老舗メーカーです。
クリアかつ華やかな音でよく響く特徴をもち、バランスのとれたピアノです。
また、楽器の品質が安定しており、温度や湿度の変化があっても管理がしやすい、と評価されています。
ヤマハは電子ピアノも取り扱っていて、豊富な機種や機能種類が人気で幅広いユーザーに支持されています。
筆者も自宅で使用しているピアノはヤマハです。
価格が手頃で、バランスのとれた音色という理由で購入しました。

カワイ

カワイは1927年創業のピアノメーカーです。
重厚で落ち着いた印象を与える優しい音が出る特徴をもっています。
また、ヤマハと比べるとやや重めのタッチが特徴的で、聴き心地が良いという理由でカワイのピアノを選ぶ人も多いようです。
カワイも電子ピアノを取り扱っていて、アコースティックピアノに近いタッチが再現されていることを評価されています。

Steinway&Sons(スタインウェイ&サンズ)

Steinway&Sonsは1853年にアメリカのニューヨークで設立されたピアノメーカーです。
多彩な表現ができると世界中で評価が高く、高音域は繊細で豊か、中・低音域は幅広いダイナミックレンジをもちます。
また、迫力や力強さ、濁りのない明るく華やかな音色が特徴です。
筆者もSteinway&Sonsのピアノを一度弾いたことがありますが、今までに感じたことのない、濁りのない透き通った音に感動した記憶が残っています。

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まとめ

まとめ

この記事ではピアノの種類や特徴、選び方、ピアノメーカーについて解説してきました。

ピアノの種類は大きく分けて2種類あります。

  • アコースティックピアノ(グランドピアノ、アップライトピアノ)
  • 電子ピアノ

ピアノの特徴と選び方は以下のとおりです。

  • アコースティックピアノ
    アコースティックピアノは、音が最も綺麗に響くような構造で作られています。
    音や表現にこだわりたい人や、長く使いたい人におすすめのピアノです。
  • 電子ピアノ
    電子ピアノはコンセントに電源を差し、電気で音が鳴る構造で作られています。
    賃貸マンションなどで弾く人や安く購入したい人、ピアノを趣味で気軽に始めたい人におすすめのピアノです。

ピアノメーカーは人気の3社について紹介しました。

  • ヤマハ
    クリアかつ華やかな音でよく響く特徴をもち、バランスのとれたピアノです。
  • カワイ
    やや重めのタッチで、重厚で落ち着いた印象を与える優しい音が出る特徴をもっています。
  • Steinway&Sons(スタインウェイ&サンズ)
    幅広いダイナミックレンジをもち、迫力や力強さ、濁りのない明るく華やかな音色が特徴です。

ピアノの種類や特徴、選び方、ピアノメーカーについて理解して、自分に合ったピアノの購入を検討してみましょう!

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