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ピアノ買取で実際に起きたトラブルをご紹介|悪徳業者を見抜く方法とは?

Written by
2024.02.29
山崎由芽
【執筆・監修】山崎由芽

3歳から12歳までピアノ教室に通っていました。その後は中学・高校でコンクールや行事で伴奏をしていました。現在は趣味で弾き語りや基礎練習を続けて、兄弟に教えています。 音楽の楽しさと壁の乗り越え方を、経験をもとに伝えていきます。

「ピアノを売りたいけど、トラブルが不安」という声は多いです。
無料で持って行かれた事例も少なくないため、しっかり対策したいですよね。

今回は実際にあった買取トラブルや回避方法、悪徳業者と信頼できる業者の選び方をお話しします。
一生後悔しないために、私たちも準備をしてから臨みましょう。

ピアノの買取とは?

ピアノの買取とは?

まず、ピアノの買取をする時の流れを知りましょう。

査定申し込み

査定申し込みは、主に「無料・有料」「出張料あり」「一括査定」の3種類があります。
費用については「無料査定だが出張料はかかりますよ」という業者が多いので、注意が必要です。
一括査定は平均5社の見積もりや返信速度、対応を一気に確認できるので、業者選びにおいて最も簡単な判断方法です。

引越し侍は評判も一緒に見られるので、是非覗いてみてください。

引越し侍 公式サイト

査定額の返信

早い業者だと、査定申し込みをした当日中に返信が来ます。
主な連絡手段はライン・メール・電話です。
この時点で対応を見ている人も多く、依頼の判断をする材料となります。

引取り日の調整

査定額や対応を見て業者を選んだら、引取り日を調整します。
日程調整の連絡は相手から届き、主に依頼業者か委託された運送会社です。
査定額の有効期限は買取業者によって違いますが、大体1週間以内と思っていれば大丈夫です。

引取り・代金支払い

ピアノの状態が大きく変わっていないかのチェックをしてから、引取りを行います。
代金は引取り前後に、その場で現金支払いをしてくれる業者が多いです。
しかし高額の場合や業者の規定によっては、現地ではなく後日振込となります。
まれに現金書留で送ってくれる業者もあるので、支払い方法は事前に確認しておきましょう。

買取後のピアノについて

買取後のピアノは業者側で修理や調律、クリーニングをして再販売されます。
販売先は、国内よりも海外に輸出するところが多いです。
国内のショールームでも販売はしているので、輸出されることに抵抗のある人は、確認をしておくと心置きなくピアノとお別れができます。
以上がピアノ買取時の大体の流れです。

その他、電子ピアノは店舗持ち込み可能としている業者もあります。
売りたいピアノの種類で、業者を選ぶのもポイントです。

ピアノ買取で実際に遭遇したトラブルは?

ピアノ買取で実際に遭遇したトラブルは?

では、ピアノ買取で実際に遭遇したトラブルを3つ紹介します。
どれも「わりと起こりやすい」事例ですので、知っておくことが大切です。

査定に来てから出張料を請求された

ホームページに記載がなくても、出張査定の場合は費用を請求される可能性があります。
ネットやメール、一括査定に対応していない場合や、ピアノの年式等の見方が分からない人は出張査定になりやすいです。
来てもらう前に、必ず出張料や査定後のキャンセル料がかかるか確認をしましょう。

査定額と引取り時の金額が違った

「事前に提示されていた査定額と違う金額で引き取られた」という声も多いです。
主に当日、引き取りに来てから減額されがちです。
この原因は、事前査定時に大きな傷や部品欠損を伝えていないと起こりやすくなります。
そのため、一概に悪徳業者だと決めつけることはできません。
査定申し込みの時に必ず傷や部品欠損の有無など、減額の可能性として考えられることは伝えておきましょう。

事前査定は、あくまで目安です。
鵜呑みにして「絶対だ」と信じ込まないようにしましょう。

値段が付かないからと無料で引き取られた

事前査定なしで、直接現地で行う業者で発生した事例です。
これらはピアノの型や年式が古い、部品欠損、状態の悪さを理由に、無料で引き取られています。
無料だけでなく、搬出費用まで請求されたとの声もあります。

ピアノを安く仕入れるために、「無知だろう」と感じた業者が行っている場合が多いです。
全てを疑うのは良くありませんが、ある程度舐められない態度を心がけることが大切です。



トラブルを避けるための注意点

トラブルを避けるための注意点

ピアノ買取業者とのトラブルを避けるためには、5つのポイントを意識しましょう。
友人からの紹介や確実に安全だと感じている業者でも、準備をしていて損はありません。

不明点は必ず確認する

多くの業者は、ホームページだけでは何かしらの疑問が残るものです。
これをしっかり確認しておかないと「そんなの聞いていない」となり、トラブルへと繋がります。
特に確認をした方が良いのは、私たちが支払う費用です。
全て無料だと掲げる業者は多いですが、かなり小さな字やそもそも記載せずに費用を請求される場合があります。

請求されがちな費用は5つです。

  • 査定後のキャンセル料
  • 搬出料
  • 解体料
  • 運送料(搬出とは別)
  • 特殊作業料(クレーン車など)

確認方法は電話や対面時でも良いですが、証拠を考慮するならメールやラインがおすすめです。
メモだけでは証拠にならない可能性もあるので、スクリーンショットや通知ごと残しておきましょう。

できるだけ2人以上で立ち会う

引取り当日や査定時は、できるだけ2人以上で立ち会いましょう。
特に強い態度で言いくるめられやすいのは、女性やシニア世代です。
2人以上で聞いていれば、証人が増えるので業者も下手なことは言えません。
理想は相談しやすい家族、シニア世代の人なら子供や成人済みの孫に付き添ってもらうと安心です。
若すぎると舐められると思いがちですが、最近はスマホでなんでも拡散されてしまうので、意外と恐れられています。

引取り前に傷を写真に収める

減額の原因となった部分を、写真に収めておきましょう。
訪問査定の場合は、その場で理由をメモしながら写真に収めましょう。
メールや電話で事前査定をしている人は、違う金額を提示された段階で理由を聞き、目の前でメモと写真を撮ると良いです。
「この人全て証拠に残してしまう」と印象付けることで、同じ減額でも大きくは出にくいです。

ピアノの相場を知っておく

ピアノの買取相場を知らないと、安すぎるのかどうかの判断すらできません。
相場よりも3万円以上低い場合は、理由を聞いたうえで他社を検討した方が良いです。
ピアノの種類やメーカー、年式は他の条件と比べて最も影響します。
大まかにグランドピアノとアップライトピアノ、電子ピアノの買取相場を見てみましょう。

  グランドピアノ アップライトピアノ
10年前 50~60万円 15~20万円
20年前 30~40万円 10~15万円
30年前 20~30万円 5~10万円
40年前 5~15万円 0~5万円

電子ピアノに関しては、年式よりもメーカーで大きな差があります。
ヤマハやカワイのように人気メーカーなら最大12万円程度ですが、その他の国産メーカーは最大5万円程度です。
全てのメーカーで買取額の幅を見ると、2,000~12万円となります。
その他詳しい相場は、持っているピアノに合わせて調べてみてください。

ピアノの価値が下がる原因を知っておく

ピアノの価値が下がる原因を知っておけば、適当な言葉を並べられても「おかしいな」と気が付きます。
ピアノの価値が下がる原因は、大きく分けて5つです。

  • 外で保管していた
  • 塗装面に傷が付いている
  • ペダルや内部の部品欠損
  • 塗装膜のひび割れ
  • 調律ピンの過度なサビ

素人でも分かる部分は事前に伝えたり把握しておくと、悪徳業者に騙されずにしっかり対応できます。

緊急連絡先を控えておく

引取り以降のトラブルに対処するために、しっかりと緊急連絡先を控えておきましょう。
依頼をした業者の本社情報の他に、頼れる場所は3つあります。

  • 警察
  • 消費生活相談窓口

警察は「110番」、消費生活相談窓口は「188番」です。
共に数字3桁なので覚えやすく、万が一手を出されてしまっても簡単にかけられます。
消費生活相談窓口は最寄りの支社にかけるのが良いので、事前に公式サイトで調べておきましょう。

独立行政法人 国民生活センター

悪徳業者を見抜く方法とは?

悪徳業者を見抜く方法とは?

「できることなら査定前に分かっておきたい!」という人も多いのではないでしょうか。
事前に悪徳業者を見抜く方法を3つ紹介します。

辛口レビューもある口コミを見る

口コミを活用するまでは良いのですが、辛口レビューも隠さず載せているサイトを見るようにしましょう。
最近は口コミを書くバイトもあり、評判すら操作されている業者も多いです。
そのため、良いことばかり載っているサイトは鵜呑みにしてはいけません。

様々なサイトを見た中でおすすめなのは、みん評です。
業者によっては見ているのが辛くなるほど、正直に書かれています。

みん評 公式サイト

査定時にどれだけ話を聞いてくれるか

査定申し込みを電話で行った場合、どれだけ私たちの話を聞いてくれるか意識してみてください。
悪徳業者はそれらしい言葉を並べて、話を聞こうとしません。
「しっかり相槌も打って感じの良い人」だけど、いまいち話が繋がっていない返答ばかりの場合も要注意です。
安くピアノを仕入れることしか考えていない人は、話し方や態度で分かります。

古物商許可の有無

古物商許可は「個人や法人が中古品の売買業務を行うことを警察が認めました」という証明です。
公安委員会の審査を通過した業者しか持っておらず、公式サイトや企業情報に必ず記載します。
見方が分からない人は「〜県公安委員会許可 第30110〜号」の文字を探してみてください。
これが記載されていない業者は、悪徳業者の可能性が高いです。

信頼できる買取業者の選び方

信頼できる買取業者の選び方

悪徳業者を見抜くポイントに加えて、信頼できる買取業者の選び方も紹介します。
時間に余裕のある人は、悪徳業者のポイントと合わせて選べると良いです。

写真付きの口コミ・感想

公式サイトによくある「お客様の声」が、写真で掲載されていると安心です。
顔写真ではなく、アンケートやお手紙を直筆のまま掲載しているものを指します。
多くの業者は、アンケートや感想を貰うとパソコンの文字として打ち込みますが、全て違う筆跡が見られる写真は信頼も高まります。
文字から人柄や年代が分かるのも、判断材料の1つです。

査定額の変更をしない宣言

査定額や対応に満足している声が多いのは、査定額の変更をしない宣言があるピアノ買取業者です。
ホームページ内に「査定後の金額変更は一切しません」と記載されている業者は、信頼も高まります。

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塗装面の掃除

ピアノの塗装面、鍵盤の掃除を普段より丁寧に行います。
素人でも分かるような傷、汚れは事前に取り除いておくと印象も良いです。
完璧に磨くというよりは、業者に「大切に扱ってたんだな」「しっかりお手入れされているな」と感じてもらうことが目的です。
他にもべたべたと指紋を付けない方が良いため、掃除後はあまり触れないように気を付けます。

もちろん、わざと手を抜くことはせずに、最後の気持ちを込めて丁寧に掃除をしましょう。

見積もりは3社以上出す

見積もりは3社以上出してもらいましょう。
その理由は2つです。

  • 悪徳業者を見抜く
  • 最低額と最高額を比較できる

2社程度では「こっちの方が高い」だけで終わってしまいます。
多く出すほど査定額の比較もできて、連絡速度や態度、悪徳業者を見抜くことにも繋がります。

附属品は揃える

ピアノの購入時にあった附属品は、揃えておくと良いです。
附属品1つの価値は決して高くないですが、全て揃えているというのはかなり高評価です。
附属品だったか曖昧な場合は、念のためすぐに出せるようにしておけば問題ありません。

ピアノの売り出し時期に合わせる

ピアノの売り出し時期に合わせれば、競争率も高いためより適切な価格で買い取ってもらいやすいです。

ピアノの売り出し時期は、大きく分けて3つあります。

11~12月
新年初売りに合わせて、11月頃から業者同士の競争率も上がってきます。
2~3月
新年度の直前は、環境の変化に合わせて購入する場合が多いです。
6~7月
8月のピアノコンクールに合わせて、教室や個人で練習用のピアノを購入する人が増えます。

ピアノが多く出る時期に合わせれば、その分仕入れたい業者は少しでも高く買い取ってくれます。

トラブルを回避して満足価格でピアノを売ろう!

トラブルを回避して満足価格でピアノを売ろう!

ピアノの買取は悪徳業者も多く、トラブルに巻き込まれてしまう人がいます。
大切なピアノを信頼できる業者に依頼するために、重要ポイントをおさらいしましょう。

【トラブル回避ポイント】

  • 不明点は必ず確認
  • 2人以上で立ち会う
  • 減額理由を写真に収める
  • ピアノの買取相場を知る
  • ピアノの価値が下がる原因を知る
  • 緊急連絡先を控える

【悪徳業者を見抜くポイント】

  • 辛口レビューのある口コミを見る
  • どれだけ話を聞いてくれるか意識
  • 古物商許可の有無

【適切価格を引き出すポイント】

  • 塗装面の掃除
  • 見積もりは3社以上
  • 附属品は揃える
  • ピアノの売り出し時期に合わせる

この3項目を意識して、不安を取り除いてみてください。

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